老後の快適な生活を過ごすためのインプラントのメリットとデメリットとは?

22.09.30

「毎日食事を楽しめる」

当たり前のようなことですが、歯を失っていたり、合わない入れ歯を使い続けていたりするとしっかり噛むことができずに食事が楽しめないことがあります。

インプラント治療をすると、天然歯のようにしっかり噛むことができるようになりますが、老後になってからインプラントをすると、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

老後のインプラントの注意点と合わせてご紹介します。

 

老後を迎える年代になると

人生100年時代といわれていますが、年齢を重ねるごとに身体には変化があります。

老後を迎える年代になるとどのようなことは起きるのでしょうか。

・自分の歯を失いやすくなる

・口元の老化が気になる

・口内の状況が悪くなって、食べにくいものが出てくる

・認知症になる

 

これらのことは必ずあるわけではありませんが、年齢を重ねていくとその可能性が出てきます。

むし歯や歯周病が進行して悪化すると、最終的には歯を失ってしまうことも。

そうすると自分の歯が少なくなって、口元が老け込むこともありますし、食事がしにくく、食べるものが限られてくることもあります。

しっかりと噛むことができないと、消化にも影響してきますし、脳に刺激が伝わりにくくなって、認知症のリスクを高めるといわれています。

 

インプラントと入れ歯の違い

歯を失った時の治療の選択肢として選ばれるのが「インプラント」と「入れ歯」です。

これらを比較していきましょう。

 

  • 噛む力

インプラントと入れ歯を比較して、圧倒的に違うのが、「噛む力」です。

インプラントは天然歯とそれほど差はありませんが、入れ歯の場合は半分程度ともいわれています。

これは、インプラントがあごの骨に定着して支えられているためです。

一方、入れ歯は粘膜を支持にして入れ歯を安定させるので、粘膜の浮き沈みに影響されることがあり、安定感が足りないことがあります

 

  • 天然歯と同じ感覚で味わえる

入れ歯は、歯ぐきと入れ歯の間に食べ物が挟まって不快感が出たり、温度が伝わりにくかったり、今までの感覚で食事がしにくいことがあります。

インプラントは、粘膜を覆う必要がないため、今までと同様に食事を楽しむことができます。

 

  • 誤嚥性肺炎の予防

入れ歯の汚れをきちんと落としていないと細菌が繁殖しやすくなり、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。

インプラントも同様に汚れの管理が必要ですが、入れ歯のように口内と入れ歯の両方の清掃をする必要はありません。

 

老後のインプラントのメリット

  • 健康維持につながる

「しっかりと噛むこと」は健康維持につながっていきます。

バランスの良い食事をするためには、しっかりと噛むことができることが大切です。

野菜・肉・魚をきちんと食べて、消化・吸収することは、免疫機能や身体の機能を維持することにつながります。

 

  • 認知症のリスクを低減できる

インプラントはあごの骨に埋め込んでその上に被せ物をする治療です。

そのため、噛む度にあごに刺激が伝わります。

一方、入れ歯の場合には粘膜にしか刺激が伝わらないため、噛んだ時の刺激が少ないといわれています。

そのため、歯が20本以上残っている方と歯をすべて失った方とでは、認知症のリスクが2倍も違うことが分かっています。

あごの骨にしっかりと刺激が伝わるインプラントは認知症のリスクも低減することができます。

 

  • 口元の印象を若々しく保てる

入れ歯を長い期間入れていると、あごの骨に刺激が伝わりにくいため、少しずつあごの骨が減少します。

そうすると、入れ歯が合わなくなるだけでなく、口元にしわができるなど見た目にも影響が出てきます。

また、保険の部分入れ歯の場合には、ばねをかける必要があるため入れ歯を入れていること分かりますが、インプラントにはなく自然な見た目です。

 

老後のインプラントのデメリット

  • 体力がないと手術が難しい場合がある

インプラントはあごの骨にインプラント体を埋め込む外科手術があるため、体力が低下していると手術が難しい場合があります。

また、インプラント手術後も定期的に通院の必要があるため、通院ができることが条件になります。

 

  • 細菌感染を起こしやすい

高齢になると、持病がある場合も多く、免疫力が低下していることがあります。

そうすると、手術後の傷の治りに影響する場合や、あごの骨に定着しにくいことも。

また、免疫力が低下すると、細菌感染しやすく「インプラント周囲炎のリスク」も高くなります。

 

 

  • 持病によっては治療が難しい場合がある

糖尿病・脳梗塞・心筋梗塞などの持病がある場合は、通常よりインプラント治療が難しくなります。

持病が安定していることが条件になりますが、主治医と連携を取ってインプラント治療ができるか判断します。

 

老後のインプラントの注意点

  • 毎日のセルフケアが必要

インプラントと歯ぐきの境目に汚れが残ったままになると「インプラント周囲炎」になります。

インプラント周囲炎は汚れが原因で歯ぐきの炎症を引き起こし、悪化するとあごの骨を溶かしてしまう怖い病気です。

ただ、自覚症状が少なく、いつの間にか進行してしまうことも少なくありません。

そのため、毎日のセルフケアが大切です。

口内環境を保ってインプラントを長持ちさせましょう。

 

  • あごの骨が少ないと骨移植や骨造成が必要なことがある

 

年齢を重ねると、歯やインプラントを支えているあごの骨が、歯周病や加齢などで減っていることがあります。

土台となって、支えになるあごの骨が少なすぎるとそのままではインプラント治療を行うことができません。

あごの骨が少なくなって、インプラント手術を希望する場合には、あごの骨を造成する治療が必要になります。

 

まとめ

インプラントはしっかりと噛むことができて、見た目も自然な治療です。

また、老後のさまざまなリスクを軽減する効果もあり、快適に老後を過ごすことができます。

インプラント治療でしっかり噛める口内環境を手に入れて毎日の食事を楽しみませんか?

当院では、インプラントのご相談も行っておりますのでお気軽にご相談ください。