24.10.01

年齢を重ねるとお口の中が乾燥しやすくなり、口臭がしやすくなるなどお口の中も様々な変化があります。

口臭は自分だけの問題ではなく、周囲の方にも迷惑をかけてしまいます。

その原因を知って対策をしましょう。

そこで今回は口臭の原因と対策についてご紹介します。

 

年齢を重ねると口臭がしやすくなる原因とは

唾液が減少する

 

口の中には多くの細菌がいますが、お口の中の細菌が食べ物のカスや粘膜がはがれ落ちた物などを分解する時に、ガスが発生して口臭になります。

 

唾液には個人差がありますが、年齢を重ねると唾液が減少しやすいです。

唾液には、汚れを洗い流す作用や殺菌作用があるため、細菌が繁殖するのを抑制する効果があります。

ある程度は、生理的な口臭があるのは問題ありません。

唾液が減少すると、口臭が出やすくなるため、乾燥するのを予防するためにこまめに水分を補給したり、唾液が分泌しやすくなるようにガムを噛むなども効果が見込めます。

 

いつ口臭がしやすい?

 

朝起きたタイミングや長時間食事をしていない時も口臭がしやすいタイミングです。

朝起きた時は、水分を取ったり歯磨きをしたりして口臭を防ぎましょう。

 

緊張すると唾液が減少する?

 

唾液の分泌には、交感神経と副交感神経が関係しています。

唾液は、リラックスしている時に交感神経が優位になって入ると分泌しやすく、緊張していると副交感神経が活発になって唾液が出にくくなります。

そうすると、お口の中が乾燥してしまうため、緊張している時はこまめに水分を取るなど工夫をしましょう。

 

むし歯や歯周病が進行しているため

 

むし歯や歯周病は進行すると、様々な症状が出ます。

初期の段階では、自覚症状が少ないですが、進行すると出血や膿が出る場合もあります。

そうすると、口臭の原因になります。

生理的な口臭とは異なり、むし歯や歯周病は治療をして改善しないと口臭も改善が見込めません。

 

また、むし歯や歯周病を放置すると、悪化して歯を大きく削らなければいけないケースは歯がグラグラして残すのが難しい場合もあります。

大切な歯の寿命を縮めてしまったり、失ってしまったりする可能性もあるため、むし歯や歯周病は早めに治療をしましょう。

 

入れ歯のお手入れが不十分

 

入れ歯は取り外し式ですが、歯ぐきの間や金属のばねの部分に汚れが残ってしまいがちです。

お口の中と同様に入れ歯も丁寧にケアすることが大切ですが、その入れ歯の清掃が不十分だと口臭の原因になってしまうことがあります。

 

特に保険適用の入れ歯は、プラスチック製のため、細かい傷もつきやすく汚れが着きやすい素材です。

丁寧に清掃をしないと汚れが残って、歯石のように硬くなってしまうこともあります。

 

入れ歯は義歯ブラシがあるので、丁寧に磨いて汚れを落としましょう。

また、洗浄剤もあるため、部分入れ歯や総入れ歯などその入れ歯にあった洗浄剤を使って入れ歯を清潔に保ちましょう。

 

口臭が気になったらどうする?

口臭が気になったら、その原因によって対処することが大切です。

どなたでも生理的口臭はあるため、その場合には水分を補給したり、歯磨きをしたりすることで改善が見込めます。

 

しかし、むし歯や歯周病などの疾患が関係している場合には、その原因を改善しないと口臭も改善されません。

そのため、常に口臭が気になる場合には、歯医者でチェックしてみましょう。

定期的に検診を受けているとクリーニングなどをしているため、強い口臭がすることは少ないですが、しばらく歯医者に行っていないと口臭がする場合もあります。

 

お口の不具合も確認できるため、定期検診を受けましょう。

また、歯科で問題がない場合には、内科的な要因が関係していることもあります。

鼻やのど、胃腸に疾患がないかも確認することで、口臭の原因を調べることができるでしょう。

 

口臭はどのように対応する?

・マウスウォッシュ

一時的な生理的な口臭の場合、マウスウォッシュを使用することで口の中も潤いますし、清涼感を得ることができます。

 

・歯磨き

お口の中に汚れが残っていることで、口臭がする場合もあるため、丁寧に歯磨きをすることも大切です。

毎日歯磨きをしても、歯ブラシだけでは汚れが残ってしまうことがあります。

特に歯と歯の間は汚れが残りやすい部分なので、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを併用して汚れを落としましょう。

 

また、舌のこけのような舌苔がついていて口臭の原因になることもあります。

舌は繊細な部分なので、歯ブラシでゴシゴシ磨くと傷がついてさらに汚れがつきやすくなってしまうこともあります。

そのため、舌ブラシを使って優しく落としましょう。

 

口臭を予防するためには

・唾液の分泌を増やす

唾液はしっかり噛んだり、会話をしたりすることで分泌します。

長時間、口を動かさないでいると唾液の分泌も減少してしまいます。

 

そのため、食事は規則正しく噛み応えのある物もしっかり噛んで食べましょう。

コンビニ食やファストフードなどやわらかい物ばかり食べる習慣がついていると、噛む回数が減ってしまいます。

 

和食や野菜などの根菜類、弾力のあるイカやきのこ類などの食べ物は、噛みごたえがあるため、しっかり噛む必要があります。

そうすると、唾液の分泌も促進されるため、お口の中が潤いやすくなります。

 

・食事の時間があく時はガムを噛みましょう

ガムは噛むことで唾液が分泌されます。

食事の時間があくと、口の中が乾燥しやすくなるため、その対策でガムはおすすめです。

糖分のあるガムを噛むより、キシリトールの配合されているガムを噛むとむし歯予防の効果もあるため、おすすめです。

キシリトールも配合割合があるため、できるだけ割合の多い物を選びましょう。

歯医者では、キシリトール100%の物も置いていることがあります。

 

【まとめ】

加齢によって、唾液が減少しやすくなるため、口臭が出やすい環境になります。

水分をこまめに補給したり、歯磨きをしたりして対策をしましょう。

また、生理的口臭以外にむし歯や歯周病などの原因がある場合には、その原因を改善することが大切です。

 

口臭は気づかずに周囲の方にストレスを与えている場合もあります。

定期的に歯医者に通院すると、口臭の原因になるむし歯や歯周病を改善することができます。

早期発見・早期治療もできますのでお気軽にご相談ください。