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インプラントを長持ちさせるために重要?大切なセルフケアとは

21.07.28

インプラント治療をした後はお口の中を清潔に保つことがインプラントを長持ちさせるカギになるので、毎日のセルフケアがとても大切です。
インプラントは虫歯にはなりませんが、汚れが着いたままになると歯周病に似た『インプラント周囲炎』になり、インプラントにダメージを与えてひどくなるとインプラントがグラグラして抜け落ちることもあります。
そのようなことを防ぐためにご自宅で行っていただきたいセルフケアについて詳しくご紹介します。

自宅でできるセルフケア

毎日のブラッシングが重要

 自宅でできるセルフケアで、お口の中を清潔に保つためには細かくブラッシングを行うことが重要です。
インプラント手術直後はインプラント部分を触らずに様子を見る期間がありますが、少しずつ歯ブラシを当てても良い時期に入ると柔らかい歯ブラシで細かくブラッシングをしていきます。

歯ブラシの持ち方のポイント

歯ブラシの持ち方にもポイントがあって、歯ブラシを手でそのまま握ると力が入りやすい傾向になります。
また、ストロークが大きくなりやすいので細かな所に汚れが残ってしまいやすいことがあります。
力加減や細かく動かしやすいように、親指と人差し指と中指の3本で持つと力をコントロールしやすく細かな部分にも歯ブラシを当てやすくなります。
この持ち方は歯と歯ぐきの境目や歯と歯の間の汚れを落とすのに効果的な持ち方です。
歯ブラシの動かし方のポイントは、歯ぐきの境目に斜め45度位に角度をつけて細かく動かしましょう。

  

歯磨き粉選びのポイント

・フッ素入りの歯磨き粉を使用してもOK

 インプラントの治療後もフッ素が入っている歯磨き粉を使用しても大丈夫です。
インプラントは高濃度のフッ素で腐食をする可能性がありますが、日本で販売されている歯磨き粉は上限が1,500ppmなので腐食の心配がありません。
フッ素には虫歯菌の活動を抑制する働きや歯質を強化する働きがありメリットが多いです。

 

 

・研磨剤の粒子が粗い歯磨き粉はやめましょう

インプラント治療後は研磨剤の粗い歯磨き粉を避けましょう。
研磨剤が粗い歯磨き粉で、粒子が粗く大きいものだとインプラントと歯ぐきの境目に入り込んで、異物として炎症反応が出てしまうことあります。
そのほかには、粒子が粗いことでほかの歯に細かい傷がついてしまいその結果汚れが着きやすくなることや歯ぐきが下がった部分にダメージを与えてしまうこともあります。

 

 

・歯磨き粉はたくさんあるので歯科医師や歯科衛生士に確認をしましょう

歯磨き粉はその成分によって色々目的があります。歯周病の炎症を抑え、着色が着きにくいものや発泡性の少ないものなど様々です。歯磨き粉選びに迷ったら患者様のお口の状態を把握している歯科医師や歯科衛生士に相談しましょう。
インプラントをする前から患者様のお口の状況を把握しているので最適な歯磨き粉をご紹介します。

 

 

・タフトブラシや歯間ブラシなどの補助清掃用具も使用しましょう

多くの方が歯ブラシだけではすべての汚れを落とすことが難しいので、補助清掃用具を使用して細かな汚れを落としましょう。
歯と歯の間は汚れが残りやすい部分なので、歯間ブラシやデンタルフロスを使用しましょう。
デンタルフロスは歯と歯の隙間が小さい時に使用して歯間ブラシは少し隙間が大きい場合に使用します。
歯間ブラシは色々な大きさがあり、歯ぐきに合っていないとダメージを与えてしまうことがあります。
歯間ブラシの大きさに迷ったら歯科衛生士に相談して適正な大きさのものを選びましょう。

 セルフケアだけなく定期的健診のプロフェッショナルケアも大切

 インプラント治療後はインプラントの状態やお口の清掃状態を確認するために定期的に健診を行う必要があります。
定期健診の頻度はお口の状態によって異なりますが、3~4か月に1度程度です。
この時に普段のセルフケアだけでは落としきれない部分の汚れを機械で除去していきます。
汚れが着いたままになっていると歯石になって患者様自身では落とすことができなくなってしまうので専用の機械でしか取れない汚れも対応できます。
また、汚れが着いている部分がどこか患者様にも確認してもらって自宅でのケア方法も提案します。
歯ブラシの当て方やどのような補助清掃用具を使用したら良いかなどもお話させていただいてセルフケアに役立てていただきます。

 

定期健診で行うこと

骨やインプラントの状態を確認するためにレントゲン撮影をしてインプラントがしっかり定着しているか確認します。
また、インプラントに強い力がかかり過ぎていないかかみ合わせのチェックを行うことも大切です。
かみ合わせは少しずつ変わることがあるので、強く当たっている場合には適正なかみ合わせに調整していきます。
そのほかにはお口や歯ぐきの状態を確認することで炎症をおこしていないか確認します。
自覚症状が無くて、トラブルがおき始めている場合でも早めに対処することができます。

 セルフケアや定期健診を怠ってしまうとどうなる?

 インプラントは虫歯になることはありませんが、汚れが着いたままになると歯周病によく似た『インプラント周囲炎』になります。
インプラント周囲炎の怖い所は、自覚症状が少ないにもいつの間にか進行することです。
インプラントは天然歯と違い『歯根膜』というクッションの役割をしている膜がないのでダメージをダイレクトに受けてしまいます。
定期健診を受けていないと気づいた時には、細菌であごの骨が少なくなってしまい、インプラントを支えることが難しく、ひどくなると抜け落ちてしまうケースもあります。
そのような状態にならないために、毎日のセルフケアを十分に行うことと定期健診でプロフェッショナルケアを受けることが大切です。
定期健診を受けていると、自覚症状が少ない段階で対処をすることができてインプラントのトラブルを未然に防ぐことができます。
インプラントを良い状態で長く使うためにも毎日のセルフケアと定期的な健診は大切です。
毎日のセルフケアでしっかり汚れを落として、定期健診でチェックすることで細かな部分の汚れの対応やインプラントが不具合を起こす前に対応ができるのでセルフケアと定期健診はしっかりと行いましょう。