定期検診が大切!インプラントを長持ちさせるためにできること

22.08.29

インプラントは被せ物が入っても治療が終わりではありません。

インプラントを長持ちさせるためには、定期メンテナンスが大切です。

定期メンテナンスをすることで、お口の環境を整え、不具合が出る前に対処することができます。

そこで、インプラントを長持ちさせるために大切な定期検診について詳しくご紹介します。

 

【インプラントを長持ちさせるためにメンテナンスが大切】

 

インプラントはしっかり噛めるようになり、見た目も自然でほかの歯に負担をかけないメリットの多い治療です。

インプラント治療が終わった方は、快適に食事を楽しんでいるのではないでしょうか。

たしかに、インプラントは10年後も約9割以上の方が使い続けているというデータがありますが、よい状態で長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。

 

インプラント治療が終わってそのまま放置してしまうと、インプラントトラブルにつながってしまうこともあります。

それでは、どんなトラブルがあるかご紹介します。

 

・かみ合わせの不具合

 

かみ合わせは均等に噛むことが望ましいのですが、歯ぎしり・食いしばり・偏った方でばかり噛むなどの環境で、少しずつ変わってしまうことがあります。

 

定期的にメンテナンスを受けていると、毎回かみ合わせをチェックするので、少し変化があった段階で調整することができます。

 

しかし、定期メンテナンスをせずにそのまま放置すると、かみ合わせの不具合が起きることがあります。

 

インプラントに強い力がかかり続けると、その部分に負担がかかってしまい、被せ物の破損やインプラント体自体が揺れてグラグラしてしまうことも。

お口の中は強く噛みしめると、大きな力がかかってしまうことがあり、インプラントトラブルにつながってしまうことがあります。

 

特にインプラントは強い力がかかり過ぎないように、かみ合わせが重要です。

定期メンテナンスでのかみ合わせのチェックを欠かさず受けましょう。

 

・インプラント周囲炎

 

インプラントのトラブルで多いとされているのが「インプラント周囲炎」です。

インプラントは虫歯にはなりませんが、セルフケアが充分でなく、汚れがついたままになるとインプラント周囲炎を発症します。

 

インプラント周囲炎は歯周病によく似ていますが、インプラントの構造上、自覚症状が少なく進行しやすい特徴があります。

 

インプラントは天然歯にある「歯根膜」というクッションの役割をする部分がありません。

そのため、細菌感染をして炎症が起きると、ダイレクトにダメージを受けてしまいます。

そうすると、定期メンテナンスを受けていないと、気づかないうちに早いスピードでインプラント周囲炎が進行してしまうことがあります。

 

進行して炎症がひどくなると、インプラントを支えるあごの骨を溶かしてしまい、支えが少なくなったインプラントはグラグラすることがあります。

最悪の場合、抜け落ちてしまうことも。

 

そのようなことにならないように、定期メンテナンスを受けていると、汚れがついている段階で除去したり、少し炎症がある段階で対処したりしていくため、インプラントのトラブルを防ぐことができます。

 

 

【歯科医院のメンテナンスで行うこと】

 

インプラント治療が終わって被せ物が入っても、指定された期間に定期検診を受けましょう。

インプラントは骨と定着していますが、お口の環境によってはずれが生じることもあります。

それでは、メンテナンスで行うことをご紹介します。

 

  • お口のチェック

かみ合わせの確認を含めて、汚れのつき具合やほかの歯に不具合がないか確認していきます。

見た目だけなく、レントゲン撮影をして歯ぐきの中のインプラントの状態を確認することも。

場合によってはCT撮影することもあります。

また、歯ぐきに炎症がないか、歯周ポケットが深くなっていないかなども確認します。

 

  • 歯磨きの仕方のチェック

インプラントを長く使うためには、細菌を減らして、口内環境を整えることが大切です。

そのために、毎日のセルフケアを正しく行っていただく必要があります。

しかし、歯磨きは苦手な部分やくせなどで、磨き残しがあることも少なくありません。

 

お口のチェックをした時に汚れも確認しますので、その部分のセルフケアの方法やデンタルフロス・歯間ブラシなどの補助清掃用具の使い方などもお伝えします。

 

また、日頃のセルフケアで疑問に思っていることや歯みがきしにくい部分についてご相談させてもらうこともあります。

気になったことはお気軽にご相談くださいね。

 

  • クリーニング

毎日セルフケアをしていても、汚れは残ってしまうことがあります。

その部分を中心に全体的にクリーニングを行って、汚れがつきにくい状態にします。

汚れがついていると、その部分に汚れがつきやすい悪循環に陥ってしまうことも。

反対にクリーニングをして歯の面をきれいにすることで、汚れがつきにくい環境になります。

 

また、歯科医院で使用する器具だからこそできる細かい部分も汚れがないかチェックしていきます。

 

【定期検診の頻度は?】

 

定期検診の頻度は患者さまのあごの骨の状況・インプラントの状態・口内の清掃状態によって一人一人異なります。

また、その時の状況で前回とメンテナンス期間が違うこともあります。

一般的には、最初の頃は3~6か月に1度のメンテナンスが多く、インプラントが安定してくると6か月に1度の検診が多くなります。

 

【丁寧なセルフケアを実践しましょう】

 

  • ブラッシング

毎日のセルフケアの基本で、大切なのはブラッシングです。

インプラント部分は、はじめはやわらかい歯ブラシを使用して負担がかからないようにしましょう。

歯ブラシの硬さは患者さまのお口の状態によって指示があったものを使用しましょう。

また、磨き方は細かく当てて汚れを落とすことが大切です。

2本ずつを目安に「歯の面」「歯ぐきの境目」などブロックを分けて汚れを落としていきましょう。

 

  • デンタルフロス

歯ブラシだけでは、歯と歯の汚れまで対応することは難しいです。

その部分の汚れを除去するために「デンタルフロス」を使用します。

今まで習慣のなかった方も歯ブラシと一緒にケアを行いましょう。

 

  • デンタルリンス

デンタルリンスには殺菌効果があるものがあり、口内環境を整えるためにおすすめです。

インプラントのトラブルにつながりやすい歯周病菌を殺菌して清潔なお口の中を保ちましょう。

 

【まとめ】

インプラント治療の歯科医院の選び方

インプラントを長持ちさせるためには、定期メンテナンスが欠かせません。

定期メンテナンスでは、不具合が起きる前に対処して口内環境を整えます。

これは、インプラント部分だけでなく、ほかの歯を長持ちさせることにつながります。

インプラントの定期メンテナンスで快適なインプラント生活を送りましょう。