基礎知識

インプラント成功のカギ?手術前の精密検査とは

22.11.30

インプラント手術の前にどのような準備をするか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

インプラント手術を成功させるためには、手術前にシュミュレーションを行って、インプラントの角度・インプラントの埋入位置などを確認しておくことが大切です。

そして、そのシュミュレーションを的確に再現する「サージカルガイド」というマウスピースもあります。

そこで、今回はインプラント手術を成功させるために大切な手術前の精密検査について詳しくご紹介いたします。

 

【インプラント手術前の4つの精密検査】

 

 

1 レントゲン検査

レントゲン検査では、肉眼で確認ができない骨の厚みや高さを確認します。

顎の骨は、インプラント体を埋め込んで土台の部分になるため、顎の骨の状態は大切です。

もし、インプラント体を埋め込むための骨が足りない場合には、顎の骨を再生させる骨再生療法を行って顎の骨を増やす治療が必要になります。

 

2 CT検査

CT検査はインプラントを精密に行うために必要で、レントゲン検査が平面で画像を診断できるのに対し、3次元的に立体的な画像を確認できます。

そのため、「血管」「神経」「骨の密度」「骨量」などを把握して血管や神経の位置をよけながらインプラントの埋入位置を決定します。

また、CT画像を使用した、シュミュレーションソフトを使用して、実際にインプラントを埋入する位置や角度を事前に決めることが可能です。

歯科用CT検査に使用する機械は、医科で使用するCTに比べて低被ばくのものを使用しています。

また、立体的な画像を見ながら患者さまに分かりやすくご説明ができるため、安心してインプラント治療を受けていただけます。

 

3 口腔内検査

口腔内検査では、インプラントを埋入する部分以外も確認します。

むし歯や歯周病がある場合には、インプラント手術を行う前に治療するためです。

むし歯や歯周病は細菌による感染なので、治療をしないままインプラント手術をすると、細菌感染のリスクが高まります。

また、歯周病をそのままにしておくと、歯周病に似た「インプラント周囲炎」を引き起こすリスクが高まり、インプラントがグラグラするなどのインプラントトラブルにつながってしまうことも。

できるだけ、インプラントトラブルのリスクを回避するために、口腔内検査でお口の中に問題がないか入念にチェックします。

 

4 血液検査

血液検査は全身疾患の有無を確認します。

高血圧症や糖尿病などはインプラント治療のリスクになりますので、症状を安定させる必要があります。

そのため、全身の状態も確認して、問題ない状態になってからインプラント手術を行います。

 

【インプラント手術を精密に行うためのサージカルガイド】

 

サージカルガイドとは、インプラント手術をより精密に行うために使用する手術用マウスピース装置です。

事前にシュミュレーションした埋入位置や角度を再現して、ドリルを固定する位置が決められているので、歯肉を大きく切り開く必要がありません。

また、インプラントを埋入する位置や角度のずれをほとんど無くすことができます。

安全性だけでなく、インプラント手術の精度を上げるために大切な装置です。

 

サージカルガイドを使用するインプラント手術の4つの特徴

 

  • 神経の損傷を防げる

 

インプラントを安全に行うために、神経や血管の位置を2ミリ以上離して埋入するとされています。

歯科用CTを撮影してシュミュレーションをした際に、神経や血管の位置を確認して避けるようにしますが、サージカルガイドを使用することでより的確にインプラント位置を決めて、神経や血管を避けてインプラントを埋入できます。

 

  • 手術時間の短縮

 

サージカルガイドを使用すると、「歯ぐきの切開を最小限に抑える」「歯ぐきの剥離」「骨を削る量を抑えられる」ので、手術時間を大幅に短縮することができます。

一般的なインプラント1本の手術時間は1時間程度ですが、半分程度で終わることも。

そのため、患者さまのインプラント手術の負担を軽減できます。

 

  • 手術後の痛みを軽減

 

歯科のインプラントは手術の際は、大きく歯ぐきを切り開いて剥離し、骨の状態を目で見て確認しながら行うことが一般的ですが、

しかし、インプラントのシュミュレーションの精度が上がったことや、サージカルガイドを使用して、より的確な治療を行えるようになったことで、歯ぐきの切開を最小限に抑える方法も行えるようになってきました。

骨の状態によってすべての方が歯ぐきの切開をしない手術をできるわけではありませんが、骨の量が充分にある方は歯ぐきの切開を最小限にするインプラントの対象になります。

歯ぐきを切開して剥離することで、痛みが出やすくなりますが、歯ぐきの切開を最小限に抑えることで歯ぐきの縫合もなく、痛み・腫れ・出血を軽減することができます。

 

  • 経験豊富な歯科医師が担当します

 

サージカルガイドは多くの症例がある治療法ですが、どの歯科医師でも行える治療ではありません。

事前のシュミュレーション設備や経験や知識などが必要なため、サージカルガイドを使用した治療を行える歯科医師は限られています。

当院では、最新の設備と経験豊富な歯科医師によってサージカルガイドを用いることでより確実なインプラント治療を提供できると考えています。

 

【まとめ】

インプラント治療の歯科医院の選び方

 

インプラント治療は、外科手術が必要な治療のため、事前の精密検査が大切です。

当院では、インプラント手術を行う前に精密な検査をして、CT撮影した画像を元に3次元的な画像を用いてシュミュレーションを行ってからインプラント手術を行うので、精密な治療をしています。

また、サージカルガイドを用いて、患者さまの「治療時間」「手術後の負担」「神経や血管の損傷を防ぐ」など負担を低減できるように努めています。

多くの患者さまがインプラント手術の経験がなく、気になることや不安なこともあるかと思います。

インプラントに関して気になることがありましたら、カウンセリングを行っておりますので、お気軽にご相談ください。

インプラントの治療が豊富な歯科医師とスタッフが笑顔でお待ちしています。