インプラントコラム
COLUMN
インプラント治療に痛みはあるの?痛みを軽減する方法とは
23.04.29
「入れ歯が合わずに噛みにくい……。」
「インプラントにしたいけど痛そう……。」
インプラントは天然歯のようなかみ心地を実感できる治療ですが、痛みが出るのではと気になる方もいるのではないでしょうか。
そこで、今回はインプラントで痛みが出るかと痛みを軽減する方法について詳しくご紹介します。
インプラントはどの程度痛みがあるの?
痛みの感じ方は個人差がありますし、顎の骨の状態などで異なりますが、顎の骨が十分にあってインプラントの本数が1本だった場合は、抜歯と同程度の痛みといわれています。
また、インプラント手術をしている時には、局所麻酔を効かせているので、ほとんど痛みを感じることはありません。
インプラントは外科手術と身構えるかもしれませんが、一般的なインプラントは手術時間も抜歯と同程度なので、1本であれば、15~30分程度で終わります。
ただし、本数が増えれば時間もかかりますし、顎の骨が少ない場合には骨造成の手術が必要です。
骨を増やす骨造成の手術が必要な場合には、時間や腫れなどは一般的なインプラントより多い傾向になります。
手術後の生活で痛みを軽減するためには
インプラント手術後の生活が痛みや腫れに影響があることがあります。
できるだけ安静にして、腫れや痛みが出ないような生活を心がけましょう。
特に痛みを軽減するために気をつけることをご紹介します。
- 飲酒を控える
アルコールを摂取すると血行が良くなり、腫れや痛みの原因になります。
傷口が治るためには、周辺の血液が固まって止血しますが、血流が良くなってしまうと血が固まりにくくなってしまいます。
また、アルコールを摂取するとお口の中が乾きやすくなり、細菌が増殖しやすくなります。
そのため、感染症のリスクが高まりますので、インプラント手術後は飲酒を控えましょう。
- 喫煙を控える
たばこを吸っていると、ニコチンやタールの影響で免疫力が低下して傷口の治りが悪くなります。
また、十分に酸素が行き渡らず、骨や歯に十分な栄養が行き渡らず、インプラントと骨の定着にも影響を及ぼしてしまうことも。
インプラントは初期固定の時期は特に注意が必要なので、インプラント手術をしたら喫煙を控えましょう。
そのほかには、喫煙に伴い、唾液が減少して、歯周病菌が増殖しやすくなります。
そうすると、インプラント周囲炎のリスクも高まりインプラントの術後の経過にも悪影響がある可能性があります。
- 患部に歯ブラシが当たらないようにする
インプラント手術後もお口の中を清潔にする必要はありますが、傷口になっている部分には歯ブラシを当てないようにしましょう。
傷口になっている部分に当たってしまうと、患部を傷つける可能性があり、そうすると傷口の治りが悪くなってしまいます。
抜糸をするまで、傷口の刺激になってしまう可能性があるので、清涼感のある洗口液や歯磨き剤は控えた方がよいでしょう。
また、うがいも強いうがいをすると傷が治りかけている所に刺激になってしまい、治癒を遅らせてしまう原因になりますので、優しくうがいをしましょう。
- 激しい運動を控える
激しい運動も血行が良くなり傷口の治癒が遅くなってしまう可能性があります。
インプラント手術直後は安静にしてゆったり過ごすことをおすすめします。
- 指示通り薬を服用する
インプラント手術後は痛み止めや抗生物質などの薬が出て、服用していただきます。
通常は痛み止めなどを服用すると、痛みが落ち着くことが多いです。
ただ、痛みが落ち着いたからといって、抗生物質を途中でやめてしまうと、抗生物質に耐性ができてしまう可能性があり、抗生物質が効きにくくなることがあります。
指示があった通り、薬はすべて飲みきりましょう。
- 負担のかかりにくい食事をする
インプラント手術後は傷口になっているので、刺激の強い辛いもの、熱い物は控えましょう。
また、硬いものも噛む時に負担がかかりやすいので、傷口が落ち着くまでやわらかい食べ物からスタートして徐々に慣らしていくと安心です。
まだ治りきっていない傷口の時に強く噛むと傷口が開いたりする可能性があります。
また、傷口がある方で噛むのではなく、反対側で食事をするようにしましょう。
手術中に痛みを緩和するための麻酔の種類
手術中は痛みが出ないように麻酔をしますが、麻酔にも種類がありますのでご紹介します。
・局所麻酔
一般的に歯科治療で行われる麻酔でむし歯治療や抜歯の時も局所麻酔を行います。
インプラント治療の時も局所麻酔で十分対応ができます。
局所麻酔の針の痛みを感じにくいように、表面麻酔をしてから局所麻酔をします。
麻酔針も極細のものを使用して、できる限り麻酔の痛みも軽減できるように工夫しています。
・静脈内鎮静法
歯科に対しての恐怖心がある方や持病のある方は、うとうとした状態でインプラント手術を受けることができる「静脈内鎮静法」もあります。
静脈内鎮静法は、鎮静剤を点滴することで、完全に意識がなくなるわけではなく、ほろ酔いに近い状態でインプラント手術を受けることができます。
そのため、手術の時に不安で血圧が上がってしまう、嘔吐反射などの症状を軽減できます。
この麻酔はインプラント手術に不安がある方におすすめの方法です。
また、モニターを使用して脈拍や血圧を測りながら麻酔をするので、持病があって血圧が高い方にもおすすめです。
インプラント手術の痛みはさまざまな工夫で軽減できる
一般的なインプラントは抜歯程度とお伝えしましたが、手術後の過ごし方で軽減ができます。
安静にして、ゆったりと過ごしましょう。
また、喫煙や飲酒を控えて、血流の良くなる運動、お風呂なども控えましょう。
これらのことに気をつけていただくだけで、痛みや腫れを軽減できます。
【まとめ】
インプラント手術中は麻酔をするので、ほとんど痛みを感じることはありません。
また、手術後も生活に気をつけていれば、痛みを軽減することができます。
通常は痛み止めを服用すると落ち着くことがほとんどです。
ただ、インプラントに対して恐怖心や不安が強い方は静脈内鎮静法もありますので、インプラント手術中の負担を減らすことができます。
インプラントは分からないことが多いと思いますので、気になることや不安なことがありましたらお気軽にご相談ください。