基礎知識

インプラント治療後に転勤に!その場合の対処法とは

23.05.28

「インプラント治療が終わったけれど転勤になってしまった……。」

「インプラントがまだ終わっていないのに引っ越しが決まってしまった……。」

思いがけず転居が決まった場合、インプラントをどうしたらよいか迷う方も多いのではないでしょうか。

インプラントは手術を担当した歯科医師が手術前の状況から把握していますので、継続して通院することが理想的ですが、通院が難しい時には転居前に準備が必要です。

転居後に困らないように事前の準備をしっかりしておきましょう。

そこで今回はインプラント治療後に転勤になった場合の対処法について詳しくご紹介します。

 

インプラント手術をした歯科医院に転居することを伝える

一般的なメンテンナンスで汚れを除去したり、かみ合わせのチェックをしたりする場合は、インプラントに対応している歯科医院であれば行うことは難しくありません。

ただし、インプラントのねじが緩んでいる、取り外しの必要などインプラントメーカーが違うと器具も違い、取り外しなどもできない場合があります。

新しい転居先で歯科医院を探す際にも、同じインプラントメーカーの方がスムーズなメンテナンスにつながりますので、歯科医院選びの際のポイントになります。

 

有名なメーカーの場合、対応している歯科医院の数も多くなりますが、海外のインプラントメーカーを輸入している所もあります。

そのため、転居する前に紹介状を書いてもらうと新しい歯科医院でもスムーズにメンテンナンスができますし、患者さまもインプラントメーカーやインプラントの大きさなどを把握しておくと良いでしょう

 

転居後にインプラントの歯科医院選びで気をつける3つのポイント

保証制度が使えるか確認

多くの歯科医院がインプラントに10年保証などをつけていますが、定期的にメンテナンスを受けることを条件にしていることが多く、保証の対象外になってしまうことが多いです。

同じ法人の歯科医院の場合対応できるケースや「ガイドデント」という保証サービスを行っているサービスがあり、転居になったとしても、提携のクリニックであれば審美治療、インプラント治療の保証が受けられます。

ただし、これは対応している歯科医院に限られており、保証をつけると選択した場合に適用ができるものです。

 

保証内容は歯科医院ごとに異なります。

転居した時に保証が使えないと慌てることがないように事前に確認しておきましょう。

また、インプラント治療をスタートする前に保証の内容を把握しておくことをおすすめしています。

 

転居先での歯科医院選びを相談する

歯科医院は数多くありますが、その中でもインプラントに対応している歯科医院は限られてきます。

また、その中で同じインプラントメーカーを使っている所など条件が出てくると、歯科医院選びを慎重に行う必要があります。

転居先に知り合いの先生がいる場合には、紹介してもらうとスムーズです。

紹介が難しい場合には

・きちんと丁寧な説明をしてくれる

・豊富な経験と知識がある

・治療費や治療計画などをきちんと説明してくれる

 

などがポイントです。

メンテナンスで継続して通う必要があるので、納得できる歯科医院選びをしましょう。

 

必ず定期メンテナンスを受けましょう

インプラントは毎日正しいケアを行って、定期的にメンテナンスをすると、10年後でも9割の方が使い続けられるといわれています。

ただし、毎日のケアを怠ったり、定期検診で通わなかったりした場合には汚れがついたままになることが多く、インプラント周囲炎のリスクが高まります

また、インプラントはねじが緩むなど、不具合になる前にねじを締めるなど対処するとトラブルになることが少ないですが、そのまま放置してしまうとインプラントに負担がかかってしまう場合があります。

定期検診では、トラブルになる前に未然に防げるように、レントゲンや必要であればCTを撮影して、インプラントの状態や埋入している周りの骨や歯ぐきの状態を確認します。

 

インプラント周囲炎は自覚症状が少なく、いつの間にか進行してしまうことも多い病気です。

患者さまごとに決まった期間に定期検診を受けて、毎日のセルフケアを丁寧に行い、インプラントをよい状態で長持ちさせましょう。

 

インプラント治療中に転勤になった場合には?

インプラント治療途中で、人工歯が入っていない段階で転居が決まった場合はどの段階まで治療をしているかによって対応が異なります。

顎の骨の定着を待っている間に転居で通院が難しくなってしまった場合には、人工歯を入れる必要があります。

 

できる限り、インプラント手術を受けた歯科医院で人工歯まで入れることをおすすめしますが、距離的にも通院できない場合には、その旨を歯科医院に伝えましょう。

 

法人のグループでいくつかクリニックがある場合にはほかの歯科医院で治療を継続できる場合があります。

また、治療費用を支払っている場合には、今後の対応がどのようになるか確認しておきましょう

その後は、インプラント治療後の対応と基本的には同じになるのですが、紹介状を書いてもらい現状がどのような状態が分かるようにしてもらいます。

 

広くインプラントに対応している歯科医院では、治療の経過が分かる場合、その段階から引き継いで治療をしてくれることもあります。

かかりつけの歯科医院で今後の対応をどのようにしたらよいか相談しましょう。

 

【まとめ】

インプラントは人工歯が入った後も定期的にメンテナンスをしてインプラントや歯ぐきの状態の確認が必要です。

ただ、定期メンテナンスに通う習慣がつくことで、ほかの歯も診ることができるため、お口の環境を整えるために役立ちます。

思いがけない転居でインプラント治療した部分が心配になるかもしれませんが、転居前に歯科医院で紹介状を書いてもらってください。

事前に準備をしておけば、歯科医院でも今後の相談に乗ってもらえるでしょう。

インプラントは継続して、メンテナンスを受けること、セルフケアを十分に行うことで寿命が変わってきます。

転居後もかかりつけの歯科医院を見つけてインプラントとお口の環境を整えていきましょう。