インプラントコラム
COLUMN
インプラントは高額療養費制度に対応しているの?
24.06.30
インプラントは、ほとんど自由診療のため、治療費用が高くなります。
デンタルローンやクレジットの分割払いに対応していることが多いですが、治療の負担を軽減したい方も多いのではないでしょうか。
インプラントは一部の場合高額療養費制度に対応していますが、多くの方はその条件に当てはまらない方が多いでしょう。
そこで今回は、高額療養費制度に対応する条件とすべてのインプラントの方に対応している医療費控除の制度についてご紹介させていただきます。
高額療養費制度とは?
保険証をつかって支払う自己負担金は1~3割程度に負担が軽減されています。
しかし、大病や大けがをした時に、健康保険の制度を使用してもまだ費用が高額になる場合があります。
そんな時に高額療養費の制度は、医療費の負担を軽減することができます。
ただし、公的医療保険制度を使用した時に限ります。
そのため、保険適用にならない治療の場合には、対象になりません。
インプラントは高額療養費制度の対象になるの?
インプラントの多くは保険が適用にならない自由診療です。
その場合には、高額療養費制度の対象にはなりません。
ただし、一般的な歯周病やむし歯で歯を失った場合には、対象になりませんが、いくつかの条件を満たした場合には、インプラント治療が保険適用になる場合があります。
インプラントが保険適用になる条件とは?
・生まれつき3分の1以上顎の骨の欠損や形成不全がみられる場合
・病気や事故で顎の骨が広範囲に欠損した場合
さらに、保険適用をするためにはインプラントをしているすべてのクリニックが対象になるわけではありません。
インプラント治療をする病院にも条件がありますので、ご紹介します。
・当直体制が整備されていること
・歯科または口腔外科の病院であること
・20床以上の入院できる体制がある
・医薬品や医療機器を安全に使用できる体制が整っている
このような条件が揃うクリニックは少なく、大学病院だと条件が揃うでしょう。
しかし、インプラントが保険適用になる条件がかなり限られています。
保険適用になる場合には、高額療養費制度の対象になりますが、多くの場合は保険適用にならないため、高額療養費制度の対象にもならないでしょう。
自由診療も対応している「医療費控除の制度」
高額療養費制度が対応になることが少ないですが、自由診療のインプラントにも対応している医療費控除があります。
医療費控除とは、1年間に支払った医療費の総額が10万円以上(年収200万円いかの方は5%)になった場合、税金の減免を受けることができる制度です。
対象になる人は?
医療費控除の対象は、本人だけでなく、生計を一緒にしている家族の医療費も合算することが出来ます。
一緒に住んでいる方は、もちろん対象になりますが、単身赴任などでほかの場所に住んでいる方も対象になります。
また、進学などでほかの場所に住んでいるお子さんも生計が一緒であれば、医療費の合算ができます。
どの費用が対象になるの?
病院に通院した時の医療費だけでなく、調剤薬局で処方された医薬品なども対象になります。
また、ドラッグストアなどで購入した痛み止めなども対象です。
ただし、同じドラッグストアで購入してもサプリなどは対象になりません。
また、電車や地下鉄などの公共交通機関を利用した交通費も対象になります。
しかし、自家用車のガソリン代は対象にならないため、注意が必要です。
医療費控除を適用するためには?
医療費控除は、医療費が10万円をこえると自動的に控除されるわけではありません。
医療費控除を適用するためには、確定申告が必要です。
サラリーマンの方は、通常は確定申告をする必要がありませんが、医療費控除を受けるためには確定申告をしましょう。
医療費控除のための確定申告をするためには?
・医療通知書や領収書をまとめる
医療費控除を受けるためには、1年間に支払った医療費の合計が10万円もしくは年収200万円以下の場合には5%を超えているかを確認します。
その際に領収書で確認する方法もありますが、送付されてくる医療通知書を確認すると使った医療費の合計が記載されているため、スムーズに確認しやすくなります。
・確定申告書と医療費控除の明細書を作成する
医療費控除の対象になっている場合には、確定申告書と医療費控除の明細書を作成しましょう。
以前までは、医療費の領収書の提出が必要でしたが、現在は提出が不要です。
ただし、領収書は5年間保管しておく必要があります。
税務署に申告する方法とは?
直接税務署に申告する方法もありますが、郵送でも申告は可能です。
また、インターネットからe-taxを利用して申告する方法もあります。
確定申告の期間は、2月16日~3月15日までの間で決められているため、仕事などで忙しい場合には、郵送やインターネットの利用をおすすめします。
医療費控除以外に治療費の負担を軽減する方法とは?
・デンタルローン
デンタルローンは、歯科の治療をする際の医療費を分割払いすることができるローンです。
使用用途が決まっているため、通常のローンより金利を抑えられる傾向になります。
ただし、審査を通す必要があり、申し込みをして審査が通るか持つ必要があります。
・クレジットカード払い
自由診療の費用は、クレジットカード払いに対応しているクリニックも多く、治療する時に治療費の支払いが難しくても月々分割払いができます。
クレジットカード払いの場合は、デンタルローンより金利が高くなる可能性が高いですが、その分、審査などが必要ありません。
分割払いを希望している場合にスムーズの支払いを進めやすいです。
【まとめ】
インプラントは、しっかり噛むことができて審美性の高い治療ですが、ほとんどが自由診療のため費用が高くなります。
多くの場合には、高額療養費制度には対応していませんが、医療費控除に対象になります。
医療費控除を受けるためには、確定申告が必要なため、対象の方は申告をしましょう。
また、分割払いの対応ができる「デンタルローン」や「クレジットカード払い」もあります。
インプラント治療の費用で迷っている方は、一度クリニックに相談してみましょう。