基礎知識

インプラント治療が失敗する原因と成功率を高めるポイント

25.12.31

インプラント治療は、失った歯の機能と見た目を自然な形で回復できる治療法です。

しっかり噛めるようになり、見た目の違和感も少ないことから、選択される方が増えています。

ただし、「インプラントは本当に安全なの?」「長期間問題なく使えるの?」

といった疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

インプラントは正しい診断と治療、そして治療後のケアを行うことで、安定した結果が期待できます。

そこで今回は、インプラント治療で起こりやすいトラブルの原因と、成功率を高めるために大切なポイントをお伝えします。

 

インプラント治療の成功率はどれくらい?

インプラント治療は、歯科治療の中でも成功率が高い治療法として知られています。

一般的には、90〜95%以上という高い数値が報告されています。

ただし、この数字は適切な診断・的確な手術・インプラントの被せ物が入った後も定期的なメンテナンスをすることで期待できます。

 

これらの条件が整わなければ、成功率は大きく下がってしまいます。

 

インプラント治療がうまくいかない原因とは

・精密検査・診断が不十分なまま治療を進めた場合

事前にCT検査を行わずに治療を行うと、顎の骨の状態を的確に把握できないまま手術を行うことになります。

その結果、神経や血管を傷つけるリスクが高まります。

 

CT撮影を行うと、立体的な画像を元に神経の位置や骨の厚みや密度など詳しい情報を確認することができます。

 

特に大切なのは、顎の骨の厚みや高さ・上顎洞や神経の位置・噛み合わせによる力のかかり方で、これらを十分に考慮しない治療計画は、インプラントトラブルの大きな原因となる可能性があります。

 

【成功率を高めるポイント】

 

事前の精密検査を十分に行う

インプラント治療を安全に進めるためには、治療前の診断精度が結果を大きく左右します。成功率を高めるための最初のステップは、徹底した検査と評価です。

 

・CT撮影による顎の骨の立体的な状態確認

・噛み合わせや歯並び全体のバランスチェック

・既往歴や全身の健康状態の把握

これらを総合的に判断したうえで治療計画を立てることが、長期的に安定したインプラント治療につながります。

 

・顎の骨量・骨質が十分でない場合

インプラントは、顎の骨としっかり結合することで安定性を保つ治療法です。

そのため、骨の量が不足していたり、骨の質が弱かったりすると、十分な固定が得られず、ぐらつきや脱落につながる可能性があります。

骨造成などの前処置が必要な状態にもかかわらず、無理にインプラントを埋入してしまうと、治療の成功率は大きく低下します。

 

【成功率を高めるポイント】

 

骨の状態に応じた治療計画を立てる

顎の骨量が十分でない場合でも、骨造成やサイナスリフトといった処置を適切に行うことで、インプラント治療が可能となるケースもあります。

大切なのは、現在の骨の状態を的確に把握したうえで、無理に治療を進めるのではなく、必要な処置を段階的に行うことです。

 

骨の回復や治癒期間を考慮した計画を立てることが、インプラントを長く安定して使うための大切なポイントとなります。

 

・インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲に炎症が起きる歯周病に似た疾患です。

お口の中に残った汚れの中にひそむ細菌が原因となって歯ぐきや顎の骨に炎症が広がり、進行するとインプラントを支えられなくなることもあります。

また、天然歯と異なり、「歯根膜」というクッション性の部分がないため、インプラントの場合進行が早い特徴があります。

 

主な要因として多いのは、

・日常のセルフケアが十分でない

・定期的なメンテナンスを受けていない

点です。

 

【成功率を高めるポイント】

 

患者さん自身のケアと生活習慣も重要

毎日の歯みがきや歯間ケアは、インプラントの状態を左右する重要な習慣です。

正しいセルフケアを知って、清潔なお口の環境を維持しましょう。

さらに、喫煙習慣の改善や歯ぎしりへの対策など、日常生活を見直すことも成功率を高めるポイントとなります。

 

術後もメンテナンスを続けることが大切

インプラントは、治療後の管理によって寿命が大きく変わります。

定期的なメンテナンスを受けることで、トラブルがあった場合も早い段階で発見しやすくなります。

 

・定期検診

・歯科医院での専門的なクリーニング

・噛み合わせの確認・調整

 

これらを継続することが、インプラント周囲のトラブル予防につながります。

 

・噛み合わせの問題による負担

噛み合わせが適切でない場合、咬合力が一部に集中し、インプラント体や上部構造に過度なストレスがかかります。

この状態が続くと、破損や脱落などのトラブルを引き起こす原因になります。

 

リスクを高める要因として、

・歯ぎしり・食いしばり

・噛み合わせ調整が十分に行われていないこと

が考えられます。

 

【成功率を高めるポイント】

 

定期的なチェック

噛み合わせのバランスは、定期メンテナンスで確認することができます。

お口の中は色々な要素で少しずつ変化することがあるため、定期的にチェックしましょう。

また、歯ぎしりや食いしばりは寝ている時など、無意識の状態で起きる場合があります。

意識して改善することが難しいため、ナイトガードなどのマウスピースで保護しましょう。

 

喫煙習慣と全身疾患によるリスク

喫煙は血管収縮を引き起こし、インプラント周囲の血流を悪化させる要因となります。

その結果、骨との結合が不安定になり、治療の成功率に影響を及ぼします。

さらに、糖尿病をはじめとする全身疾患が適切にコントロールされていない場合、治癒遅延や感染症のリスクが高まる点にも注意が必要です。

 

【成功率を高めるポイント】

 

禁煙・減煙に取り組む

インプラント治療前後は禁煙が強く推奨されます。

少なくとも術前〜治癒期間中(数週間〜数か月)は喫煙を控えることで、骨結合の成功率が高まります。

禁煙が難しい場合は、事前に歯科医師へ相談しましょう。

 

全身疾患を適切にコントロールする

糖尿病などの持病がある場合は、内科と連携して数値を安定させることも大切です。

血糖コントロールが良好な状態であれば、インプラント治療が可能なケースもあります。

 

【まとめ】

インプラント治療は、条件が適切に整えば、長期的に安定した結果が期待できる治療法です。

しかし、診断が不十分であったり、治療後の管理が行き届かなかったりすると、トラブルのリスクが高まることもあります。

そのため、事前に精密な検査と診断を受けることや治療後も定期的なケアと管理を続けることが大切なポイントです。

 

これらを意識して取り組むことで、インプラントをより長く、快適に使い続けることが可能になります。

「自分の口の状態でも大丈夫なのか不安……。」

そう感じている方こそ、まずは歯科医院でしっかりと説明を受け、十分に理解・納得したうえで治療を選択することが大切です。

インプラント治療を検討中の方はお気軽にご相談ください。

 

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