インプラントコラム
COLUMN
インプラント費用の相場は?前歯や奥歯のインプラント治療と保険適用
18.06.19
歯のインプラント治療 費用の目安
治療にかかる費用は、歯科医院によって大きく異なります。そのため、大体の相場観について確認しておくことが大切です。
1本の治療にかかる総額の相場は約25~45万円、オールオンフォーなど全ての歯に適用する治療は約200万~300万円が相場です。
1本のインプラント費用
インプラント治療の内訳は、インプラントやクラウン、ゴールドなどの素材費と手術費、診察費、検査費などです。
1本10万円など、他の歯科医院と比べて圧倒的に安い料金がホームページなどに掲載されている場合がありますが、追加料金がかかって結局高くなることがあるため注意が必要です。
逆に、総費用をわかりやすく表示しており、一見高く見えるものの実際は高くないということもあります。
前歯の治療、奥歯の治療、場所によって費用は異なる!
治療の費用は、前歯や奥歯など部位によって異なります。前歯は、歯を支える土台の骨が薄いため、治療の難易度が高いという特徴があります。また、奥歯とは違って前歯は目立つため、審美性が高いクラウンを使用することになるでしょう。このような理由により、前歯の治療の費用は高くなっています。
奥歯の場合も、骨の量によっては骨を増やす処置が必要になり、費用が高くなるケースがあります。
何本も治療をすると超高額になる?!
インプラントは1本あたり25~45万円はするため、多くの歯を失っていると総費用が非常に高くなります。そのため、経済的にみて義歯を入れるのは難しいと思い、諦めてしまった方もいるでしょう。実は、場合によっては費用を抑えて治療を受けられます。全部の歯を失った場合にしか受けられないなど条件もあるので、確認しておきましょう。
総入れ歯の場合のインプラント治療費用
総入れ歯を使用している場合、インプラント治療に切り替えてはいかがでしょうか。歯を全て失っている場合のインプラント治療では、ボーンアンカードフルブリッジやオールオンフォー、オーバーデンチャーなどを適用します。1本ずつインプラントを入れるよりも費用を抑えられます。それぞれ詳しくみていきましょう。
ボーンアンカードフルブリッジ、オールオンフォー
“ボーンアンカードフルブリッジは、総入れ歯を入れているものの、粘膜に当たって噛めない場合におすすめです。4~6本のインプラントを入れ、その上にブリッジします。費用の相場は200万~300万円です。
オールオンフォーは、4~8本のインプラントを入れて、その上に10~12本のクラウンを装着する方法です。インプラントの数が少なくて済むため、費用を抑えられます。費用の相場は150万~300万円です。
オーバーデンチャー
オーバーデンチャーは、残った歯やインプラントに総入れ歯を被せる方法です。歯だけではなく人工の歯茎まで被せるため、それだけ安定性が高くなります。費用の相場は、50万~100万円です。
どこでも対応できるわけではない
このような全ての歯を失った場合などに適用できるインプラント治療は、誰でもできる訳ではありません。インプラントを正確に埋め込む技術、適切な治療計画の立案ができていないと、治療部位に炎症が起きたり、装置が脱落したりする恐れがあります。埋め込んだインプラントが神経に振れ、障害が残ったケースもあるため、経験豊富で確かな技術を持つ歯科医師を選ぶことが大切です。年間のインプラント治療数だけではなく、CTやオペ室、クラスBの滅菌機があるか、インプラント診断・解析ソフトを使用しているか、静脈内鎮静法を適用できるか、救急病院と連携しているかなども確認しましょう。このようなところからは、どれだけ安全とクオリティにこだわっているかがわかります。
費用と保険適用。医療費控除は使えるの?
インプラント治療は、基本的に自費診療です。そのため、歯科医院によって費用が異なります。また、インプラント治療を受けるにあたって気になるのが医療費控除やローンを利用できるかといったことではないでしょうか。それぞれ詳しくみていきましょう。
例外として保険適用ができることも。
インプラント治療は基本的に自費診療ですが、生まれつき顎の骨を失っていたり、自己で欠損したりした場合には、保険適用されるケースがあります。具体的には、3分の1以上連続した欠損がみられる場合に適用されます。また、病気などによって顎の骨の施術が望ましい場合なども保険適用の対象となります。インプラントの高額な治療費に悩んでおり、保険適用の対象になる可能性がある場合は、一度医師に相談しましょう。
医療費控除は、インプラント治療も対象となる。
インプラントの治療費は、医療費控除の対象です。年間10万円を超えた分に所得税額をかけた金額が控除されます。例えば、総所得600万円の人がインプラント治療に40万円がかかった場合は、10万円を差し引いた金額に所得税率20%をかけた60,000円が所得控除となります。10%をかけると、住民税の控除額を算出できます。なお、インプラント治療のために通院した際にかかった交通費も医療費控除の対象です。ただし、適用されるのは公共交通機関を使用した場合のみで、車で通院した場合のガソリン代や駐車場代などは対象外なので注意しましょう。
その他、ローン、クレジットカードで月々の負担を抑えることも
医療費控除を踏まえても、インプラント治療は高額です。そのため、受けるのをためらっている方もいるでしょう。そのような方には、デンタルローンやクレジットカードの分割払いの利用をおすすめします。デンタルローンは、歯科医院と提携している信販会社などのローンを利用して、治療費を分割で支払う方法です。クレジットカードの分割払いも同様に月々の負担を抑えられます。両者の違いは、審査の有無です。デンタルローンの申し込みの際には、信販会社の審査に通過しなければなりません。それに対してクレジットカードは、既に所持しているのであれば、分割払いの際に審査は必要ありません。
ただし、全ての歯科医院がデンタルローンやクレジットカード払いに対応している訳ではないので、事前に確認しておきましょう。
まとめ
歯のインプラント手術は、メスで歯茎を切開し、骨に装置を埋め込む外科手術です。歯科治療の中でも身体への負担が大きい治療であるため、料金だけではなく医師の経験や技術、設備などにもしっかり注目しましょう。また、インプラント手術には様々な種類があるので、まずは必要な検査を受けて、どういった方法が適しているのか医師と相談して決めることが大切です。そして、治療後に万全のアフターケアを受けられる歯科医院を選びましょう。
治療計画、内容、費用、アフターケアなど様々なことを話し合い、納得してから治療を受けましょう。