基礎知識

入れ歯の生活が大変!4つの対処法とは

23.01.29

「入れ歯になって噛みにくい……。」

「食事の後が大変……。」

入れ歯は保険の中で治療できますが、噛む力や生活が大きく変わります。

こんなはずではなかったのにと思う方もいるようです。

そこで今回は入れ歯になると変わる部分やその生活が改善するための対処法について詳しくご紹介します。

 

入れ歯になって変わること

・噛む力が著しく落ちる

入れ歯は固定式ではないので、歯ぐきの上に乗っていてばねや粘膜で支えています。

そのため、ご自分の歯と比べると噛む力が大幅に落ちてしまいます

固いものが噛みにくい、入れ歯がきちんと安定せずに噛みにくいなどのストレスが出てくることも少なくありません。

 

また、入れ歯を使っていると、その間に少しずつ歯ぐきが痩せてしまい入れ歯が合わなくなってくることがあります。

入れ歯は定期的に調整しながら使用するのですが、合わないままの入れ歯を使い続けていると歯ぐきに当たり、痛みが出ることも。

そして、噛みにくいので食事にも支障が出てしまいます。

入れ歯を使っていて違和感を覚えたら、我慢せずに早めに受診しましょう。

 

食べ物が挟まりやすい

取り外しができるので、その分入れ歯との間に食べ物が挟まりやすくなります。

また、部分入れ歯の場合には、ばねの部分もひっかかりやすいので、繊維質の食べ物などが挟まりやすいです。

お口の中は髪の毛が入っても不快に感じる敏感な部分なので、食事の際に物が挟まるとストレスになることも少なくありません。

 

プラスチック部分ににおいがついて気になる

保険の入れ歯は、粘膜の部分が歯科用プラスチックでできています。

時間が経過すると少しずつ変色しますし、においがつきやすくなります。

毎日洗浄することが大切ですが、洗浄をきちんと行わないと入れ歯のにおいの原因にもなります。

 

見た目が気になる

保険で製作できる部分入れ歯の場合、ばねを固定にしてほかの歯にかける構造をしています。

そのため、入れ歯のばねが気になってしまうことも。

また、入れ歯が合わないと浮いてしまうことがあり、入れ歯が取れてほかの人に見られてしまうのが恥ずかしい方もいます。

ブリッジの場合は、奥歯は銀歯になるので、ギラギラした見た目が気になる方が多くなります。

また、前歯の場合には、歯科用プラスチックの素材を使用するので、経年変化で少しずつ黄ばんだようになってしまい、被せ物の色が気になってしまうこともあります。

入れ歯やブリッジやインプラントに比べて見た目も気になることが多いです。

 

大変な入れ歯の生活を改善する4つの方法

  • 入れ歯の調整をする

入れ歯で噛みにくい、食べ物が挟まりやすい時には入れ歯が合っていないことが考えられます。

入れ歯を作った時に調整をして、お口に合ったものを製作しますが、お口の環境は少しずつ変わっていきます。

特に、入れ歯にすると、天然歯やインプラントと違い、歯を失った部分のあごの骨に刺激が伝わりません。

そうすると、少しずつあごの骨が痩せてしまい、入れ歯にフィットしなくなってしまいます。

合わない入れ歯を使い続けると、歯ぐきを傷めてしまう原因になるので、早めに来院して調整しましょう。

また、入れ歯が合わないと感じる前にお口の中をチェックするために、定期検診を受けるとお口の中も歯ぐきも健康な状態を維持できます。

 

2 インプラントにする

入れ歯の生活に負担を感じている場合には、インプラントにすると天然歯に近い噛み心地で生活ができます。

それは、歯を失った時の治療法の中で天然歯に近い構造をしているためです。

 

歯を失った時の治療には、「ブリッチ」「入れ歯」「インプラント」があります。

ブリッジの場合には、保険の中で治療ができますが、左右の歯を削る必要がある、失った歯の本数が多いと適応にならないことがあり、失った歯の本数によっては治療できない場合があります。

 

入れ歯も保険の中で治療ができますが、先ほどもお話したように固定式ではないので、噛む力が大幅に減ってしまいます。

 

インプラントは、自費の治療にはなりますが、周りの歯に負担をかけることがありません。

また、顎の骨にインプラント体を埋め込んで、根の代わりにしてその上に土台を立てて被せ物をするので、顎の骨に刺激が伝わり顎の骨が痩せる予防効果が期待できます。

 

また、見た目もセラミックの被せ物が選択できるので、天然歯の近い透明感で変色もしません。

部分入れ歯のようにばねがかかる・銀歯のブリッジが目立つこともありません。

 

インプラントは外科手術が必要になる、保険が適応にならないので、ブリッジや入れ歯の治療に比べると費用が高くなるなどのデメリットはありますが、メリットの多い治療です。

 

3 新しい入れ歯を作る

 

入れ歯が合わない場合で修理や調整でも改善が難しい場合には、新しい入れ歯を製作しなおす方法があります。

ただし、この場合は保険で作りなおしたい場合、半年以上経過しているという制限があります。

ほかの歯科医院に転院した場合でも、半年以上経過していないと製作できませんので、ご注意ください。

 

自費の入れ歯の場合には、いつでも作りなおしが可能です。

自費の入れ歯は、素材が自由に選べるので、ばねが見えない素材や粘膜にぴったりフィットするシリコンなどを選択もできます。

 

4 食事の調理法を工夫する

 

入れ歯で食事がしにくい時には食事の調理法を工夫しましょう。

具体的には

・食材を小さく切る

・煮込み料理にして、食材をやわらかくする

・噛みきりにくい肉はすじを処理して切りましょう

 

ただし、入れ歯は歯ぐきとの間に食べ物が挟まりやすい特徴があるので、みじん切りにすると、細かくてその部分に挟まりやすい場合があります。

また、小さく細かいと飲み込みにくいことがありますので、野菜のみじん切りは注意しましょう。

 

【まとめ】

入れ歯になると「食べ物が噛みにくい」「食べ物が挟まりやすい」「入れ歯のにおいが気になる」「見た目が気になる」など大幅に生活が変わります。

入れ歯のデメリットで困ることもあると思います。

その場合には、「新しい入れ歯を製作する」「インプラント治療を検討する」「入れ歯を調整する」「食事の調理法を工夫する」などの方法があります。

当院ではインプラント治療にも対応していますし、入れ歯の調整や新しい入れ歯も製作できますので、ご希望の方はお気軽にご相談ください。