インプラントコラム
COLUMN
インプラントが欠けた?その原因と対処法とは
23.04.29
「インプラントが欠けた……。」
せっかくインプラントにしたのに、インプラントが欠けたらどうしようと思うかもしれませんが、多くはインプラントの上の被せ物が欠けるケースが多く、被せ物を製作しなおすことで解決します。
ただ、インプラントが欠けた原因がそのままだと、またインプラントに負担がかかってしまう場合もあります。
そこで今回はインプラントが欠けた原因と対処法について詳しくご紹介します。
インプラントの構造と素材
インプラントの構造は多くが3つのパーツからできています。
歯ぐきの中に埋め込んで、歯の根の役割をする「インプラント体」と歯の代わりをする「被せ物」そして、これらをつなぐねじの役割をする「アバットメント」です。
インプラントが欠けた……。と心配される方の多くが被せ物の部分が欠けてしまっています。
被せ物の素材にもよりますが、インプラントの上に被せる上部構造の寿命は10年程度といわれています。
お口の中は毎日食事をして食べ物を噛みますし、熱い物、冷たい物にも対応します。
特に硬いものを好んで頻繁に食べていたり、大きいままで食べたりする習慣があると、一般的な寿命より短くなってしまう可能性があります。
また、インプラントの被せ物に素材には「セラミック」「ジルコニア」「メタルボンド」「ゴールド」などの素材がありますが、それぞれ特徴がありますので、被せ物を選択する時に主治医と相談しましょう。
インプラントの被せ物は強度が強いと長持ちしやすいと思う方もいるかもしれませんが、強度が強すぎると、かみ合わせの歯に負担がかかってしまい、すり減りなどの原因になってしまうことがあります。
そのため適切な強度の被せ物を選択する必要があります。
かみ合わせが強すぎる
インプラントに負担がかからないようにかみ合わせは慎重に調整します。
ただし、歯は少しずつ変化をする場合があり、少しずつかみ合わせが変わったり、強くなったりする場合があります。
定期的にメンテナンスを受けていると、少しかみ合わせが変わった時に調整ができますが、メンテナンスをずっと受けていないと、かみ合わせが変わったことに気づかずに強く当たっているケースがあります。
そうすると、インプラントに負担がかかったり、被せ物が破損したりする原因になってしまいます。
そのため、定期的なメンテナンスは大切です。
かみ合わせだけでなく、インプラント体に不具合がないか、お口の中の清掃状況が悪くなっていないかも確認します。
クリーニングも行いますので、お口の中をキレイな状態でキープできるようにしましょう。
定期メンテンナンスでは、汚れが残っている場合には、その部分の磨き方やデンタルグッズの使い方などもお話しますので、ご自宅でのセルフケアに役立てていただきます。
ねじの緩みなどのメンテナンス不足
被せ物とインプラント体をつなぐねじの部分のアバットメントが緩んでグラグラしてしまい、いつもと違うかみ合わせで噛んでかけてしまう可能性が考えられます。
通常は、定期メンテナンスをきちんと受けていると、少しねじが緩んでいた段階ですぐにしめなおすことができます。
しかし、しばらく定期メンテナンスに通っていないとねじの緩みがどんどん大きくなって被せ物が揺れてしまうことがあります。
その場合、被せ物に無理な力がかかって欠けてしまう可能性があります。
ねじの部分がグラグラするほど緩むまで気づかないのは、定期的なメンテンナンスに通うっていないことが考えられます。
インプラントの定期メンテナンスは、よりよい状態でインプラントを使い続けるために大切なことです。
インプラントを長持ちさせるためにも、いつもと違うなと思ったら、歯科医院に相談しましょう。
硬すぎるものを噛んだ
インプラントは天然歯と同じような噛み心地を実感していただけますが、一般的に硬すぎるものを噛んだ場合負担がかかり過ぎてかけてしまう可能性があります。
たとえば、硬いビンのふたが開かない時に口で開けようとして被せ物に負担がかかってしまうケースや氷をガリガリ頻繁に噛むなど天然歯でも負担になってしまうようなケースは被せ物が欠けてしまう場合があります。
インプラントは普通に食事をしていただいても問題がありませんが、硬すぎるものは少し注意が必要です。
硬めのものを食べる時には少し小さくするなどの工夫をしていただくと被せ物の負担もやわらぎます。
破損した時の対処法
被せ物が破損した時にはすぐにかかりつけの歯科医院に相談しましょう。
保証期間が設定されている所もあり、そのまま放置してしまうと保証が使えない可能性があるためです。
また、不具合があるまま使い続けていると、被せ物だけでなく、インプラント体にまで負担がかかってしまうケースがあります。
・被せ物が欠けたケース
一般的にインプラント体と被せ物は別のパーツになっており、取り外しができるようになっています。
被せ物を取り外して、修理ができるケースもありますし、新しく作り治す必要がある場合もあります。
その場合には、インプラント体には問題がないので、インプラント手術をする必要はありません。
・ねじの緩みが原因のケース
ねじの緩みが原因の場合にはねじをしめなおすことで解決します。
連結するねじが破損してねじが緩んでいる場合には、ねじを交換、修理などをして対処します。
この場合もインプラント体は問題がないので、インプラント手術をする必要はありません。
【まとめ】
インプラントの被せ物が欠けてしまう原因はいくつか考えられ、かみ合わせが強い、ねじの緩みなどのメンテナンス不足、硬すぎるものを噛んだなどがあります。
硬すぎるものは自己管理が必要ですが、かみ合わせやねじの緩みは歯科医院のメンテナンスで確認する必要があります。
インプラントは継続的にメンテナンスをすることで長持ちする治療です。
歯科医師の指示があった期間にきちんとメンテナンスを受けましょう。
インプラントの保証を受けるためには、定期メンテナンスが必要なところもありますので、きちんと受けることで保証の対象になることもあります。
インプラントで気になることがありましたらどのようなことでもお気軽にご相談ください。