インプラントコラム
COLUMN
治療前に知っておきたい!インプラントのリスクとは?
19.08.16
どの様な治療にも良い面と悪い面があります。
インプラント治療は快適にかむことができる治療ですが、あごの骨にインプラントを埋め込む外科手術も行うので、リスクも存在します。
少ないケースではありますが、インプラント治療のリスクを知った上で納得してインプラント治療を受けた方が良いでしょう。
そこで今回はインプラントのリスクについて詳しくご紹介しますので参考にしてみてくださいね。
インプラントと骨がうまく結合できない
インプラントがしっかりと定着するには骨としっかり結合することが大切です。
しかし、ドリルをする際に、注水が十分でないと骨がオーバーヒートでやけどしたような状態になることがあります。
そうすると、インプラントと骨が定着せず抜け落ちてしまう可能性があります。
また、インプラントの周りの骨密度が低い場合はしっかりと固定できる術式やインプラントシステムを配慮する必要があります。
そして骨が硬い場合には強いストレスをかけない様に注意して埋入する必要があるなどインプラント手術をする歯科医師の技術が重要です。
全身疾患がある方は注意が必要
心臓病や脳梗塞などでインプラント手術が難しい方や糖尿病や骨粗しょう症の場合もインプラント治療は主治医の先生との連携が必要です。
重度の心臓病でいつも足がむくむ、階段を上がるのも息が上がってしまうほどの場合にはインプラント手術を避けた方が良いことがあります。
また糖尿病で血糖がコントロールできていない場合にも糖が細胞内に取り込まれないので細胞にさまざまな障害が出てきます。
そのことで組織の細胞に障害が起きるのが特徴で、細胞の障害で傷の治りが悪くなったり、免疫の低下によって細菌感染しやすくなることがあります。
そのため、糖尿病の方は血糖がコントロールできていることがインプラント手術を受ける条件になります。
骨の高さや厚みが足りないと安定感が少ない
インプラントを埋め込む骨が少ないと、まれではありますが骨を突き抜けてしまうケースやインプラントがしっかり固定されず抜け落ちてしまうリスクがあるでしょう。
もちろん事前の検査で骨の量を把握して、どの位置にインプラントを埋め込んだら良いのかを確認するので、インプラント手術をする前に骨の状態を把握できます。
また、骨が極端に少ない場合にはインプラント手術が難しい場合もありますが、再生療法で骨を移植したりすることで骨の量を確保することが出来るケースもあります。
歯ぐきが下がると審美的な問題が出ることがある
・インプラント手術後の食事
インプラント手術後はまだ傷口になっている状態なので通常の食事よりやわらかめのものからスタートしましょう。
手術後3日程度はうどんやおかゆなどを食べて、徐々に通常の食事に戻していきましょう。
また、手術後麻酔がきれていない時に食事をしてしまうとやけどをする場合や、頬をかんでも気づかないことがあるので注意が必要です。
・インプラント手術後の歯磨き
インプラント手術後は手術した部分の歯磨きはしないようにしましょう。
傷口に歯ブラシが当たると出血しやすくなる場合があるので歯ブラシは当てないようにしましょう。
また、研磨剤が入っている歯磨き粉は粒子が大きく歯ぐきの境目に入ってしまうと炎症を起こすこともあるので避けた方が良いです。
腫れた場合の対処法
インプラント手術をして腫れが出た場合には、炎症を抑えるためにタオルなどで冷やし
ましょう。
また、炎症を抑えるために処方されている薬を服用しましょう。
腫れが出やすいケースとは?
歯ぐきを切開している部分が多いと腫れが出やすくなります。
本数が多い場合は切開する部分が多くなります。
インプラント手術には歯ぐきを切開する方法以外に、サージカルガイドを使用して歯ぐきを切開せずにインプラント手術を行う方法もあります。
この方法だと、傷の治りも良いことや事前にしっかりとシュミュレーションして正しい位置をガイドするので、より精密な治療をすることが可能になりました。
この治療が適応できるかは歯科医院によっても異なりますし、症例によっても適応にならないことがあります。
また、骨移植をした場合にも手術範囲が広くなるので、腫れが出るリスクが高くなります。
そして腫れの出る期間ですが、通常は3~4日程度がピークでだんだん落ち着いてくるケースが多いです。
たいてい1~2週間程度で通常通りに戻ることが多いです。
インプラントは外科手術ですが、骨移植をしない場合、手術時間も長くはありません。
また負担を軽くするように静脈内鎮静法や本数を少なく治療できるAll-on-4もあります。
インプラントがストレスなく受けられるようにさまざまな取り組みがあります。
患者さんのお口の状態によって治療計画が変わることがあるので、インプラントが気になる場合には、検査をしてどの様な治療ができるかを確認しましょう。
インプラントは身近な治療になってきています。
歯を失った時の選択肢として考えてみてはいかがでしょうか?