インプラントコラム
COLUMN
インプラント治療中の見た目はどうなる?治療中の仮歯について
20.11.10
インプラントの治療中、見た目や食事はどうなるか気になるかたも多いのではないでしょ
うか?
インプラントは骨に定着するまでに一定期間時間がかかるので、その間仮歯を使用するこ
とになります。
仮歯が入ると見た目も歯があった頃と大きく変わらず、見た目が気になることが少ないで
すね。
そこで今回はインプラント治療中の見た目や機能を回復する仮歯について詳しくご紹介し
ますので参考にしてみてくださいね。
仮歯はいつ入るの?
仮歯で様子をみる期間は治療法やお口の状況によっても異なります。
仮歯はインプラントとあごの骨が初期固定をしてからのことが多いのですが、インプラン
トを入れた本数や骨の状態によっては埋入当日から仮歯を入れることができる治療方法も
あるので、目安の期間は歯科医に確認しましょう。
仮歯の役割とは?
細菌から守って感染予防
口の中は数多くの細菌がひそんでいて、細菌が増殖して炎症を起こすとインプラントとあごの骨が定着することを阻害してしまうこともあります。
歯磨きをしてできるだけ細菌を減らすようにしますが、仮歯をして直接汚れが入り込むのを防ぐ効果があります。
また、お口の中は食事をするたびに熱いものや冷たいもの、かむ時の刺激も加わります。
仮歯をせずに、この刺激が直接伝わるとインプラントと骨が定着する前に負担になるので、仮歯が蓋の役割をして刺激から守ってくれます。
歯並びやかみ合わせが悪くなるのを防ぐ
インプラントの治療期間中はあごの骨とインプラントが定着するまでに3~6カ月程度の期
間がかかります。
その間何もない状態になってしまうと、歯と歯が少しずつ動いて歯並びやかみ合わせが乱れる原因になります。
インプラントが定着すると、被せ物をしていくのでかみ合わせのバランスが崩れてしまわないためや見た目の問題からも『仮歯』を入れていきます。
手術方法にもよりますが、歯ぐきの上にインプラントの部分が出ている場合だと金属の部分が出て、粘膜を傷つけてしまうことや見た目にも目立ってしまうことからインプラント治療中に仮歯をすることは大切です。
手術当日に仮歯が入るオールオンフォーとは?
オールオンフォーとは、従来のインプラント治療の場合上の歯だと10~12本程度のインプラントを埋入するのが一般的ですが、この治療法は4~6本のインプラントを斜めに角度をつけて埋入することで、上の歯や下の歯のすべてを支える治療法です。
インプラントの本数を減らすことで費用の負担を軽減できますし、手術時間や手術の負担も減らすことができる治療法です。
ただ、オールオンフォーを受ける条件として、歯がすべてないということが条件になります。
これは、インプラントと天然歯は力の伝わり方に違いがあり、インプラントにはクッションになる『歯根膜』という部分がありません。
そのためかみ合わせに衝撃が加わるとダイレクトに負担がかかってしまうことがあります。
力の伝わり方の違いがあるため、インプラントと天然歯をつなげることができません。
そして、オールオンフォーはいくつかメリットがありますが、手術した当日に仮歯が入ることは大きな魅力です。
仮歯にすることで、見た目の回復やお口の機能もある程度回復させることができます。
インプラントで注意すること
食べ物で気をつけること
〈手術直後〉
インプラントの手術後の2~3日程度は柔らかい食べ物から徐々に慣らすようにしましょう。
仮歯が入っていますが、手術後の初期固定をしっかりとすることでインプラントを長い期間快適に使用できるので、いきなりおせんべいなどの硬いものをかむのではなく柔らかい、消化に良いものを選びましょう。
スープやうどんなどあまりかまなくて良いものがおすすめです。
また、その後もすこしずつ食事を柔らかいものから通常のものに移行していきますが、仮歯が外れてしまうことがあるので、粘着性のある『もち』や『キャラメル』などのものは控えて頂くようにお願いしています。
〈インプラント治療後〉
インプラントは治療して被せ物まで入ると、天然歯と同じようにかめるようになってき
ますが、インプラントだけでなくほかの歯にも負担がかかるので、注意が必要な食べ物があるので、確認しましょう。
・飴や氷
飴や氷をかむと硬いので、インプラントだけでなく天然歯にも負担がかかってしま
います。
そして、飴や氷をかむ方はくせになっていることが多く、くせになっている場合には
意識してやめる様にしましょう。
・硬いパンやおせんべい
硬いパンやおせんべいは大きなままかみちぎってしまうとインプラントに負担がかか
るので、小さくしてからかむことで負担を減らすことができます。
手術後の歯磨きの注意点
インプラントの手術後は食事だけでなく、歯磨きもいつも通りではありません。
通常であれば、細菌がついたままになってしまうと、炎症を起こしてしまうのでしっかりと歯磨きをするのですが、インプラント手術直後は傷口には歯ブラシを当てずにほかの部分の歯磨きをしましょう。
インプラント部分の歯ぐきに汚れが着いてしまって気になる場合には、殺菌効果のあるうがい薬を使用して優しくうがいしましょう。
この時、歯ぐきに負担になってしまうので、刺激にあるうがい薬ではなく、刺激にないものを使いましょう。
また、歯ブラシだけでなく傷口はできるだけ触らない方が良いので、舌などで触るのもやめましょう。
また、手術後1週間程度くらいから柔らかい歯ブラシを使用してインプラント部分の周りも磨いていきますが、歯ブラシで強くあてない様にしましょう。
強く当てると、傷口の部分が傷ついてしまうリスクもありますし、仮歯が取れてしまうこともあります。
インプラント期間中はあごの骨に定着するまでに期間がかかりますが、仮歯を使用すると、見た目も回復ができます。
インプラント手術直後は食事や歯磨きなど、気をつけることがありますが、あごの骨にしっかり初期固定するために大切な期間です。インプラント手術後の期間を工夫しながら過ごして、長く快適なインプラント生活を手に
入れてくださいね。