基礎知識

インプラント手術前に確認が大切!お薬の注意点とは?

20.11.17

インプラント手術をする時には全身の状態も確認してから万全の態勢で行うので、全身の
疾患がないかも確認します。
全身に疾患がある方はお薬を服用していることも多く、配慮が必要なことがあります。
そこで今回はインプラント手術前に確認するお薬の注意点についてご紹介します。

お薬で注意が必要な場合とは?

高血圧の方

 高血圧の方は血圧をコントロールするために降圧剤の薬を服用している方は多いです。
 血液がサラサラになる様に抗凝固薬のアスピリンなど血液が止まりにくくなるお薬を服用されている方が多く、インプラント手術の際に医科の担当医と連携を取って手術する必要があります。
以前はインプラント手術の際に一時的に服用をやめることが多かったのですが、症状などを考慮して、しっかりと止血処置ができるような状態であれば薬を飲んだまま治療するケースもあります。
お口の状態と高血圧の状態を検討して決めるので、ますは歯科医師に相談しましょう。

心臓病の方

心臓に疾患にある方もペースメーカーを入れていることや抗凝固剤を服用していること
があるので、インプラント治療が始まる前に相談しましょう。

糖尿病の方

糖尿病の方は免疫力が低下することが多く、手術後に感染リスクが高くなります。
 そのため、糖尿病の方は血糖をコントロールできて、症状が安定している場合にインプラント治療を受けることができます。

妊娠中の方

妊娠中はレントゲンやCT撮影など胎児に影響が心配されるため、できるだけ撮影しな
いことが多いです。
 また、妊娠中の方は体調も変わりやすく、つわりなどで長い時間お口を開けていると負
担になることがあります。
 そして、授乳中も麻酔や薬が乳幼児に与える影響も検討してインプラント手術を受ける
か判断していきます。通常は妊娠を避けてインプラント手術を行うことが多いでしょう。

アレルギーの方

インプラント手術には身体になじみやすい『チタン』という素材を使用していきますが
金属なので、金属アレルギーがある方は治療前にお伝えください。
全身疾患がある方は薬を処方されていることも多く、手術後に服用するお薬と同じ成分の場合薬を調整することもあります。
そして、かかりつけの主治医と相談してインプラント治療が可能かどうかも確認する必要
があります。
また、お薬には相互作用があるものもあり、まれにアレルギー症状が出てしまうこともあります。
そのため、手術前にどのような持病があって薬を服用しているかを共有する必要があります。

手術後に処方される薬

痛み止め

 あごの骨が少なくて骨造成などを行った場合やインプラントの本数が多い場合には一時
的に痛みや腫れが出ることがあります。
 これは、歯ぐきを切開する範囲が広くなったためで、その場合には痛みを抑えるために
痛み止めを服用します。
 痛み止めには痛みを抑える効果のほかに炎症もやわらげる働きがあるので、腫れている
場合に効果があります。
〈痛み止めの注意点〉
 薬の飲み方には痛みが出た時にだけ飲む『頓服薬』と決められた回数、たとえば朝・昼
・夜に飲む『内服薬』があります。
 内服の場合には炎症を抑える効果も期待しているので、処方された分はすべて飲みきり
ましょう。
 頓服で処方された場合には、痛みが出た時だけで良いので痛み止めに服用には注意しま
しょう。

抗生物質

  インプラント手術後に細菌感染を予防するために抗生物質を服用します。
 抗生物質は内服薬で処方されることが多く指示があった分の薬はしっかり飲みきりましょう。
 抗生物質を飲んだり飲まなかったりすると効果が得られないこともありますが、抗生物
質が効かない耐性菌を助長する恐れがあります。

炎症止め

 炎症止めは炎症を抑える働きがあるので、腫れや痛みの軽減を期待しています。
また、傷口の治りを早くする効果もあるのできちんと内服しましょう。

手術後の過ごし方のポイント

薬の服用の仕方

手術直後に麻酔が切れる前に鎮痛剤を飲んでいただきます。
その後は、鎮静剤以外の抗生物質や炎症止めは指示された分すべて服用しましょう。
発疹、腹痛や下痢、などの症状が出た際には歯科医院にご連絡ください。

止血について

手術後は少し血がにじむことがありますが、1日程度で落ち着くことがほとんどです。
手術後はぶくぶく強くうがいをすると傷口を刺激してしまい、出血しやすくなるので数日
はできるだけうがいは避けましょう。
出血が多い場合には清潔なガーゼをかんでください。
1時間程度しても出血が多い場合には歯科医院にご連絡ください。

食事について

インプラント手術直後は麻酔が効いているので、感覚がなく頬などをかんでしまう可能性
や熱いものでやけどをしてしまう可能性があるので麻酔が切れてから飲食をするようにしましょう。
また、インプラント手術後は少しずつ慣らすために、柔らかい食べ物から始めましょう。
スープやおかゆ、うどんなどあまりかむ必要の少ないものからスタートすると良いですね。
傷口が治るまでは、傷口に刺激が伝わらないように『熱いもの』『辛いもの』もさけましょう。
そして、傷口に当たらないように反対側でかむようにしましょう。

そのほかの注意

手術後は血のめぐりが良くなることをすると出血しやすくなるので、激しい運動は避けましょう。
また、熱いお風呂に入るのも出血しやすくなるので、手術直後はシャワー程度にしておきましょう。
そして、飲酒も出血や腫れの原因になることがありますので、傷口が落ち着くまで控えましょう。

インプラントと骨粗しょう症の薬の関係

骨粗しょう症は骨の密度が減少して骨がもろくなり、骨折などしやすい病気です。
この骨粗しょう症の治療薬で『ビスフォスフォート製剤』を服用している患者さんは歯を抜いたり、外科手術をする際にあごの骨が壊死する『顎骨壊死』を起こす可能性があります。
インプラント治療をする場合には担当医と相談して、服用を止めることができるようであれば服用を中止してインプラント手術を行います。
骨粗しょう症の薬も種類があるので、どのような薬を飲んでいるか確認してみてくださいね。
持病のある方はインプラント治療の前に必ずお伝えください。
持病の症状によってインプラント治療が受けられるか主治医と連携して判断します。
また、服用している薬も確認して対応していきます。
そして手術後は鎮静剤や抗生物質など指示通りに服用してくださいね。