インプラントコラム
COLUMN
インプラントが長持ちする?術後サポートのメインテナンス
22.02.27
インプラントを快適に長い期間使い続けるためには術後のメインテナンスが欠かせません。
「メインテナンスは何をするの?」「費用はどのくらいかかるの?」
と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回はインプラントを長持ちさせるためのメインテナンスについて詳しくご紹介させていただきます。
インプラントのメインテナンス費用と通院頻度
歯周病の歯石除去は保険の中で行うことができますが、「インプラント」は自費治療なので、メインテナンスも自費治療になり、歯医者ごとに費用が変わってきます。一般的な費用の目安は3000~5000円が相場のようです。
通院頻度は患者様のお口の状態によって設定するので異なりますが、2~6カ月程度の間隔でご案内します。
手術直後は間隔が短く、安定してくると期間が長くなることが多いです。
患者様のインプラントの状態やお口の環境に合わせて来院頻度を変更することもあります
インプラントのメインテナンスは何をするの?
- お口全体のチェック
- レントゲン撮影
- クリーニング
- ブラッシング指導
- 歯ぎしりや食いしばりのリスク
- 喫煙のリスク
インプラントの状態も確認しますが、口の中全体の健康状態も確認していきます。
歯ぐきに腫れがないか、骨が減っていないかなどをレントゲンや歯ぐきの検査で詳しくチ
ェックします。
また、インプラントのトラブルになりやすい「インプラント周囲炎」は自覚症状が少なく
、いつの間にか進行していることも少なくありません。
自覚症状が出る前に早めに発見して、トラブルになる前に対処していきます。
あごの骨は見た目だけでは分からないので、レントゲン撮影で骨の量や厚み、インプラントの定着を確認します。
また、ほかの歯の根に炎症が起きていないか検査していきます。
毎日ケアを続けていても、歯ぐきの境目や歯と歯の間などに汚れが残ることが多いものです。
歯医者で使用する専用の器具やブラシで歯の表面も磨き、汚れを徹底的に除去します。
毎日のケアで落とし切れない汚れを定期的に除去することで、インプラントだけでなくお口の中の健康も維持することができます。
インプラントを良い状態で保ち続けるには「毎日のセルフケア」のクオリティを上げることが大切です。
苦手な部分やブラッシングのくせを確認して、正しいブラッシング方法を習得していただくようにブラッシング指導を行います。
インプラントを長持ちさせるメインテナンス
メインテナンスの大きな目的は「インプラント周囲炎を予防する」ことです。
インプラント周囲炎は汚れの中にいる細菌が増殖して炎症を引き起こして進行します。
このインプラント周囲炎は自覚症状が少なく、いつの間にか進行していることも多い厄介な病気です。
インプラント周囲炎が進行すると、インプラントを支えている骨が減って、支えが少なくなったインプラントがグラグラして最悪の場合には抜け落ちてしまうこともあります。
インプラント周囲炎を予防する最大の秘訣は、お口の中の汚れを徹底的にキレイにして清潔なお口を保つことです。
そのため、定期的なメインテナンスで汚れを除去してお口の健康を維持することがインプラントの寿命を延ばすことにも繋がるのです。
毎日のセルフケアも大切!
汚れを落としてお口の中を清潔に保つためには「毎日のセルフケア」が重要なポイントに
なります。
定期メインテナンスで徹底的にお口の中をキレイにしても毎日のセルフケアを怠るとすぐ
に汚れが溜まってしまい、インプラント周囲炎を引き起こすので毎日のセルフケアのポイ
ントについてご紹介します。
デンタルフロス・歯間ブラシを使う
歯と歯の間は歯ブラシだけでは汚れが落としにくいので、デンタルフロスや歯間ブラシを使ってこの部分の汚れを落としましょう。
歯間ブラシは多くのサイズがあり、歯ぐきに合わないものを使用すると歯ぐきを傷めてしまうこともあります。
そのようなことが無いように、定期メインテナンスで患者様に合った歯間ブラシのサイズもお話できますので、サイズ選びに迷ったらお気軽にご相談ください。
丁寧なブラッシング
ブラッシングのコツは適切な力加減ができるようにペングリップで持つことです。
ペングリップは鉛筆を持つような持ち方です。そして、2本ずつを目安に細かく歯ブラシを当てます。
歯の面と歯ぐきの境目の部分を分けて磨くと磨き残しが少なくなります。
インプラントのトラブルにつながる2つのリスクとは?
歯ぎしりや食いしばりなどでインプラント部分に強い力がかかってグラついたり、最悪の場合には抜け落ちる可能性もあります。
このような歯ぎしりや食いしばりは睡眠中などの無意識の時に行われていることが多く、自分で改善することが難しいです。
そのため、マウスピースを作製してインプラントや歯にかかる強い力を軽減します。
また、強い力がかかって被せ物の部分がすり減っている場合には被せ物を交換すると嚙み合わせが改善します。
歯ぎしりや食いしばりに関しては歯医者で適切な対処が必要になりますので定期メインテナンスの時に確認します。
喫煙をすると、たばこのニコチンで血管が収縮して血行が悪くなることでインプラントの治りが遅くなる場合やインプラントとあごの骨が定着しにくくなることがあります。
また、ニコチンは唾液の分泌を減らすので、細菌が増殖しやすい環境を作って「インプラント周囲炎」のリスクが高くなります。
そのほかにはタールがベタベタして着色が着きやすく、その上に細菌が付着するためお口の中の衛生環境が悪くなります。
そのため、インプラントを行った方は禁煙をしてお口の環境を整えることをおすすめしています。
まとめ
適切な期間にきちんとメインテナンスを受けることがインプラントを長持ちさせることに繋がります。
ただ、定期メインテナンスだけでなく毎日のセルフケアも丁寧に行うことが大切です。
この2つのことをしっかりと続けることでお口全体の健康を守ります。
定期メインテナンスでインプラントだけでなく、患者様のお口全体のサポートをさせていただきます。