インプラントコラム
COLUMN
負担と費用を抑えることができる?オールオン4とは
22.10.24
負担と費用を抑えることができる?オールオン4とは
総入れ歯が合わなくてかみにくい……。
インプラントにしたいけれど、本数が多いので費用が高い……。
そんなお悩みはありませんか?
インプラントは本数が多くなると、費用が高くなるため費用の面で諦めてしまうことがあります。
そんな時にインプラントの本数を抑えるオールオン4があります。
身体の負担を少なく、費用も抑えることができるオールオン4について詳しくご紹介します。
【オールオン4とは】
オールオン4とは全て歯を失った方、もしくは総入れ歯が合わない時にすべての歯をインプラント治療で治したい方のための治療です。
失った部分に1本ずつインプラントを埋入するのではなく、上あごか下あごにそれぞれ4本(場合によっては6本)のインプラントで10~12本のつながったブリッチを固定する方法です。
インプラントの本数が人工歯よりも少ないため、患者さまの身体の負担や費用の負担を軽減できます。
【オールオン4の流れ】
STEP1 インプラント埋入準備
レントゲン・CT撮影・お口の型取り・お顔の写真を撮影して、インプラントの治療計画を立てます。
CT撮影した画像をもとに、立体的な画像であごの骨の厚みや密度などを確認して、よりよい角度や埋入位置を決定します。
インプラント手術の際に、フリーハンドだと治療計画の通りにいかず、ずれが生じてしまう可能性があります。
そのようなことを防ぐために、埋入位置がずれないようにサポートする「サージカルガイド」を作成することもあります。
マウスピース型の装置で、ドリルの穴や角度が固定されるため、インプラントの角度・埋入位置をシュミュレーション通りに再現することができます。
STEP2 インプラント埋入
インプラントをあごの骨に埋入していきます。
サージカルガイドを使用することで、歯ぐきを切開する量も最小限に抑えることができ、患者さまの負担を軽減。
骨の状態によっては、仮歯を装着していきます。
STEP3 インプラントとあごの骨の結合期間
インプラントがあごの骨に定着するまでの期間、インプラントが定着するのを待ちます。
結合するまでの期間は個人差がありますが、上あごは期間が長く6ヶ月程度、下あごは4ヶ月程度のことが多いです。
この期間は、定着の確認とお口の中の清掃状況を確認して、クリーニングをするために約2ヶ月ごとに経過観察をします。
患者さまの骨の状態、清掃状況を考慮して期間は異なることがあります。
STEP4 人工歯の装着
あごの骨が定着すると、型取りに進みます。
型取りをもとに人工歯を作製して、お口の中に装着します。
インプラントはかみ合わせが大切なため、全体的なバランスを確認しながらかみ合わせの調整を行います。
食事をしないと感覚が分からない部分もあるため、被せ物を装着して次回かみ合わせのチャックを行います。
STEP5 かみ合わせがよければ定期検診に移行
食事をして、問題なく使えるようであれば定期検診に移行していきます。
インプラントは被せ物が入ったら終わりではなく、定期的に検診を受けて口内環境を確認、汚れを丁寧に落としてインプラント周囲炎のリスクをなくすようにしていくことが大切です。
定期検診の期間は、最初は1~3ヶ月程度、経過が良好であれば6ヶ月に1度程度に変更していきます。
骨の状態や清掃状況によって一人一人期間は異なりますので、指示があった期間に通院しましょう。
【インプラントの本数を減らしたい時のオールオン4のメリット】
- 身体の負担を減らすことができる
オールオン4は失った歯の本数に対して同じ分だけインプラントを埋入しないため、歯ぐきの切開やドリルの負担なども少なく、治療の負担を軽減できます。
- 費用の負担を抑えることができる
インプラントの本数を減らすことができるため、費用を抑えて治療ができます。
- 治療回数・通院回数を減らすことができる
失った歯と同程度インプラントする場合には、インプラント本数が多いと同時にインプラントが難しいですが、オールオン4であれば、1度の手術で仮歯までつけることができます。(骨の状態によって難しいケースもあります)
- ご自分の歯と同じ感覚で噛むことができる
総入れ歯は安定感が少なく、ご自身の歯と比べると噛む力が半分以下になりますが、オールオン4は固定されていて、安定しているため、ご自分の歯と同じような噛み心地で食事をすることができます。
- 歯ぐきが下がりにくい
通常、歯は食事をして噛むたびに歯の根を通じて刺激が伝わります。
総入れ歯は、粘膜を固定にして使用するため、あごの骨に刺激が伝わりにくくなります。
そうすると、あごの骨が少しずつ減ってしまい、歯ぐきもそれに伴って減少してしまうのです。
しかし、インプラントはあごの骨にインプラント体を埋入するため、あごの骨に刺激が伝わりあごの骨が痩せるのを防ぐことができ、歯ぐきが下がりにくい特徴があります。
また、あごの骨に刺激が伝わることで、認知症の予防効果があることも分かっています。
【インプラントの本数を減らしたい時のオールオン4のデメリット】
- 適応できない場合がある
オールオン4は10~12本の連結したブリッチを支えるため、あごの骨が充分にある部分にインプラントを埋入するように治療計画を立てますが、あごの骨の密度や厚み、高さによっては難しい場合もあります。
また、インプラントと天然の歯を組み合わせてブリッジを作製することができないため、残せる歯が残っている場合も適応になりません。
- 歯科医師の技術が必要
通常のインプラントに比べて、多くの人工歯を支える必要があるため、インプラントを埋入する角度や位置が重要です。
経験と技術が高い歯科医師だけが治療できるため、オールオン4を行っている歯科医院は限られています。
【まとめ】
インプラントはメリットの多い治療ですが、本数が多くなると費用や身体の負担が多くなります。
オールオン4であればこれらを解消することができ、自然な見た目でしっかり噛むことができる治療法です。ただ、技術と経験が必要なため手術できるクリニックが限られてきます。
当院ではオールオン4も行っておりますので、お気軽にご相談ください。