基礎知識

せっかく入れたインプラントが不自然?不自然にならない対処法とは

22.11.28

歯を失った時の治療法として、インプラント治療を選択する方が増えてきました。

インプラント治療を検討している方は見た目が不自然にならないか気になる方も多くいます。

インプラント治療はセラミックの歯を入れるため、透明感があり、自然な見た目を手に入れることができる治療ですが、きちんと条件を満たしていないと不自然な見た目になってしまうことも。

 

そこで、今回はインプラントが不自然になる原因と対処法について詳しくご紹介します。

 

【インプラントが不自然になる2つの原因】

  • あごの骨が足りない

インプラント治療は、あごの骨にインプラント体を埋め込んでその部分を根の代わりとして使う治療です。

そのため、しっかりとインプラント体を支えるあごの骨が充分にあることが大切です。

 

しかし、加齢や歯周病などであごの骨は少しずつ減ってしまうことがあります。

その場合には、あごの骨の「骨移植」「骨造成」といわれる手術を行ってあごの骨が再生されるように促します。

 

ただし、骨移植や骨造成には高度な技術力や豊富な経験が必要で、手術ができる歯科医師は限られています。

カウンセリングの時に、あごの骨が足りない場合でも手術ができるか確認しておくと安心です。

  • 精密検査不足

インプラントの見た目が悪くなる原因として考えられるのが、手術前の精密検査不足が考えられます。

インプラントの精密検査では、歯ぐきの状態、あごの骨に厚みや量を確認します。

そして、事前にシュミュレーションを行ってインプラントの長さや埋入位置などを細かく決めていきます。

 

この精密検査が充分でないと、正しい診断ができずにインプラントが理想的な位置に埋入ができず、インプラントの見た目が悪くなってしまうことがあります。

 

精密検査で確認するポイントは歯科用CTで3次元的な画像を確認しているかです。

歯科用のレントゲンでも平面であごの骨や根の状態を確認できますが、神経や血管の位置までは確認ができません。

 

また、歯科用CTであれば画像を取り込んで、コンピューター上でインプラントの埋入位置を決められます。インプラントは事前に精密なシュミュレーションをして、的確な角度にインプラントを埋入する必要があるため、事前の精密検査が重要です。

 

【インプラントが不自然にならないための対処法】

精密検査でCT検査を行っているか?

先ほど、インプラントの事前のシュミュレーションが大切というお話をさせて頂きましたが、精密の検討するためには「歯科用CT」が大切です。

歯科用CTは、治療計画を立てる先に位置や角度を決めて、そのシュミュレーションを元にインプラントの位置をより的確にできる「サージカルガイド」を製作もできます。

 

より正確にインプラント位置を再現するサージカルガイド

サージカルガイドはマウスピースの形をしていて、治療計画で立てたインプラント位置をもとに、インプラントのドリルをする穴が開いています。

その位置に合わせてインプラントドリルを埋入すれば、的確な角度でインプラントを埋入可能です。

 

また、フリーハンドで行うより精密に位置を再現できますし、手術時間も大幅に短縮できます。

あごの骨の状態がよければ、歯ぐきを切開せずに小さな穴を開けてドリルを埋入できるので、患者さまの身体の負担も最小限に抑えられます。

 

そのため、歯科用CTがあると、インプラント治療にメリットが多いのです。

インプラントのカウンセリングの時に「歯科用CT」があるか確認しておくことをおすすめします。

 

骨造成や再生療法に対応しているか?

歯を失った方の多くが加齢や歯周病であごの骨が痩せています。

インプラントを行う上で、支えになるあごの骨がとても重要な役割をします。

ただし、自然にあごの骨が回復はしません。

「骨造成」や「再生療法」を行って骨の造成を促し、インプラントをきちんと支えられるように手術します。

ただし、この手術は高度な技術が必要なため、インプラントに対応しているどの歯科医院でも行えるわけではありません。

あごの骨を増やす手術を行うと、インプラントが長く見えてしまうなど見た目の問題は少なくなります。

 

精密検査を行って、骨が少ない時にも骨造成や再生療法が可能な歯科医院か確認しておくと安心でしょう。

 

被せ物を作製する際の色や形は重要

インプラントの上に被せる被せ物が見た目を大きく左右します。

被せ物を製作する際には自然な色や形になるかきちんと確認しましょう。

形は噛み合わせの関係で自由にデザインできない場合がありますが、色に関しては好きな色を選ぶことができます。

 

ただ、周りの色調に合わせてなじむようにすると、自然になりますので、周りの歯に合わせることをおすすめします。

 

また、ほかの歯を白くしたい場合には、被せ物を作製する前に「ホワイトニング」をすることをおすすめします。

被せ物は自由に色を決めることができますが、ホワイトニングはお口の状況に応じてどの程度白くなるか予測することができません。

そのため、ホワイトニングで色が決まってから被せ物の色を合わせた方が、色の統一感が出やすくなります。

 

被せ物を作製する時は色や形など希望がある場合にはあらかじめ伝えておいた方がスムーズに希望の被せ物の作製ができます。

 

【まとめ】

インプラントは見た目が自然でしっかり噛めることが大きなメリットですが、「あごの骨が足りない」「精密検査不足」だと見た目が不自然になってしまう可能性があります。

もし、骨が足りない場合でも骨造成や再生療法をできる経験豊富な歯科医師がカウンセリングの時に確認しておくと安心です。

 

また、精密検査で抑えておきたいポイントは「CTの撮影の有無」です。

より精密な検査をして、事前にシュミュレーションするためには、CT撮影をしてコンピューター上で理想的な位置や角度を検討することをおすすめします。

こちらもカウンセリング時にCT撮影をするか?を確認しておくと安心でしょう。

 

そのほかにもインプラントは外科手術もあるので、気になることや不安なことがありましたらご気軽にご相談ください。