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インプラント手術の後に圧迫感を感じることはある?

23.10.31

インプラント治療を検討している方で、インプラント手術後に不安がある方もいるのではないでしょうか。

治療をスタートする前に治療計画で疑問や不安を解決する時間がありますが、インプラント手術後に起こりえることを知っておくと、対処法も分かります。

そこで今回は、インプラント手術後に圧迫感を感じることはあるかについて詳しくお話させていただきます。

 

インプラント手術後に圧迫感はあるの?

インプラント手術後に仮歯を装着しますが、歯と歯の間が挟まったような感じを受ける場合があります。

元々なかった部分に、仮歯が入るときつく感じることがあります。

歯と歯の間のきつさは、時間の経過と共に落ち着いてくることが多いですが、1週間経過しても、圧迫感を感じる場合には、ほかに原因がある場合があります。

 

インプラントは、仮歯をねじで固定するスクリュータイプのものがあるため、このねじのしめつけを少し調整することで改善する場合も。

 

この仮歯をもとに被せ物を作製していくため、噛み合わせや圧迫感など気になる症状がある場合には、早めに相談しておきましょう。

多くの方は圧迫感を感じずに、仮歯で過ごすことができます。

 

インプラント手術後に痛みは出るの?

通常のインプラント手術は、局所麻酔をしているため、ほとんど痛みを感じることはありません。

ただし、歯ぐきを切開しているため、麻酔が切れた後に痛みや腫れが出る場合があります。

痛み止めや抗生物質を服用することで緩和することが多く、痛みや腫れのピークは2~3日程度といわれています。

痛みが気になる方は、麻酔が切れる前に痛み止めを服用しておくと安心でしょう。

 

一般的には、1週間程度で痛みや腫れなどの症状は落ち着いてきます。

しかし、1ヶ月以上経過しても痛みや違和感がある場合には、何か問題が起きている可能性があります。

インプラント手術後は、あごの骨にインプラント体が定着するための大切な期間です。

1週間以上違和感や痛みが続く場合にはほかに原因がある場合がありますので、歯科医院に相談しましょう。

 

インプラント手術後に痛みが出ないようにするためのポイント

手術直後

 

  • 手術直後は、麻酔が切れてから食事をする

 

インプラントは局所麻酔をして行いますが、およそ手術後2~3時間麻酔が効いています。

その間は感覚が戻っていないため、飲食をすると、口からこぼれてしまったり、頬を咬んだりしても気づかないことがあります。

また、熱いものを食べて火傷してしまうこともあるため、インプラント手術後は、麻酔が切れたことを確認してから、飲食をしましょう

 

  • 患部への刺激は避ける

 

患部を舌で触ったりすると、刺激になってしまうため、患部を触るのは止めましょう

傷口が治癒する過程で、傷口に負担がかかってしまうと治癒の妨げになってしまう場合があります。

 

また、インプラント手術部位以外の歯磨きは行ってもよいですが、患部は指示があるまで磨かないようにしましょう。

強いうがいも傷口に負担になってしまうことがあるため、やさしくうがいをしましょう。

うがい薬は刺激のない、殺菌効果のあるものは使ってもよいですが、清涼感が強いものは傷口が落ち着くまで控えてください。

 

  • 薬を正しく服用する

 

インプラント手術後は、痛み止めや抗生物質などの薬が処方されます。

麻酔が切れる前に痛み止めを服用しておくと、手術後の痛みに対応できるのでおすすめです。

また、痛みや腫れがなくても、指示された通り薬を服用しましょう。

特に抗生物質は途中で止めてしまうと耐性菌ができて、今後抗生物質が効きにくい可能性があります。

 

  • 血行がよくなる行動を控える

 

血行が良くなると、腫れや痛みの原因につながってしまうことがあります。

そのため、インプラント手術直後は「激しい運動」「飲酒」「お風呂」は控えましょう

お風呂はシャワーで汗を流す程度にして、サウナなども控えてください。

インプラント手術後2~3日程度は、プールやジョギングなどを控えて安静してしましょう。

 

  • 口内環境を整える

 

先ほど、患部は指示があるまで磨かないようにお伝えしましたが、ほかの部分の汚れはきちんと除去することが大切です。

お口の中に汚れが着いたままになっていると、細菌感染のリスクがあります。

感染によっては、痛みや腫れだけでなく、インプラント周囲炎のようになってしまうことも。

そうすると、インプラント体があごの骨にきちんと固定できず、グラグラしてしまう場合もあります。

インプラント手術後はインプラントがあごの骨に定着する初期固定の大切な時間です。

お口の中を清潔にして、感染しにくい環境を整えましょう。

 

  • 刺激のある飲食物を控える

 

インプラント手術後は刺激のある辛い物や熱い物、固い物は控えるようにしましょう。

また、患部に当たらないように反対で噛むようにしましょう。

インプラント手術直後は「おかゆ」や「うどん」などやわらかめの物を食べると、負担になりにくいので、おすすめです。

 

インプラント手術後のたばこのリスク

たばこは、ニコチンの影響で血管が収縮して酸素のめぐりが悪くなってしまいます。

そのため、免疫力が低下して、患部が治癒するのを妨げてしまう場合があります。

また、たばこのヤニはベタベタするため、汚れが着きやすい環境になります。

インプラントは手術後だけでなく、被せ物が入った後も汚れを丁寧に除去する必要があります。

これは、インプラント周辺に汚れが着いたままになっていると、歯周病に似たインプラント周囲炎の可能性があるためです。

その原因は、お口の中の汚れについている細菌です。

インプラント周囲炎がひどくなると、インプラントがグラグラして抜け落ちてしまうことも。

せっかく治療したインプラントトラブルにつながらないためにも、たばこは控えるようにしましょう。

 

【まとめ】

インプラント手術後は一時的に圧迫感を感じることはありますが、徐々に慣れてくることが多いです。

ただし、1週間以上違和感や圧迫感、痛みなどが続く場合には、一度インプラントを確認した方がよいこともあります。

消毒や経過観察などでも来院していただきますので、その際に不安なことがありましたらご相談ください。