基礎知識

インプラントの被せ物が取れたらどうする?自分で戻してはいけない理由とは

26.08.30

インプラントの被せ物が外れたとき、「自分で元に戻しても大丈夫?」と迷う方もいるでしょう。

しかし、自己判断で付け直したり、そのまま放置したりすると、思わぬトラブルにつながる可能性があります。

 

そこで今回は、インプラントの被せ物が外れる原因や正しい対処法、自分で戻してはいけない理由について解説します。

 

インプラントの被せ物が外れることはある?

 

インプラントは、顎の骨に埋め込む土台(インプラント体)、その土台と被せ物をつなぐ部分(アバットメント)、歯の代わりになる被せ物の主に3つの部分でできています。

治療後はしっかり固定されていますが、長く使っていると、噛む力などの影響によって被せ物が外れたり、つないでいる部分がゆるんだりすることがあります。

 

ただし、被せ物が取れても、顎の骨に埋め込んだインプラントまで抜けているとは限りません。

被せ物や、それを固定している部分だけに問題が起きているケースもあります。

どこに問題があるのかを自分で判断するのは難しいため、歯科医院で状態を確認してもらいましょう。

 

インプラントの被せ物が外れるのはなぜ?

 

インプラントの被せ物が取れるのには、さまざまな理由があります。

長く使っているうちに固定部分がゆるんだり、強い噛む力がかかったりすることで、外れてしまうことがあります。

 

被せ物を固定している部分がゆるんでいる

インプラントの被せ物は、ネジを使って留める方法や、歯科用の接着剤(セメント)で固定する方法などがあります。

ネジで留めている場合、長く使用しているうちに少しずつネジがゆるみ、被せ物が動いたり外れたりすることがあります。

 

一方、セメントで固定している場合も、時間の経過などによって接着する力が弱くなり、被せ物が取れてしまうことがあります。

どのような理由で外れたのかによって歯科医院で行う処置は変わるため、自分で付け直すのではなく、まずは状態を確認してもらいましょう。

 

被せ物が欠けたり割れたりしている

インプラントの被せ物は耐久性を考えて作られていますが、長く使い続けるうちに傷んでくることがあります。

日々の食事で噛む力が繰り返しかかったり、硬いものを噛んだりすると、被せ物の一部が欠けたり、ひびが入ったりする場合があります。

 

被せ物の状態によっては修理して再び使用できることもありますが、破損が大きい場合などは、新しい被せ物への交換が必要になることもあります。

被せ物が外れても処分せず、清潔な容器などに入れて保管し、歯科医院を受診する際に持っていきましょう。

 

噛む力がインプラントに集中している

食事の際には、インプラントにも天然歯と同じように噛む力がかかります。

噛み合わせが変化して特定のインプラントだけに強い力がかかっていると、被せ物やそれを支える部分に負担が蓄積し、外れやすくなることがあります。

 

特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は注意が必要です。

就寝中など無意識のうちに強い力が加わり、被せ物やネジに負担をかけている可能性があります。

こうした力が繰り返しかかることで、ネジのゆるみや被せ物の破損につながる場合があります。

 

インプラントの被せ物が外れたらどうすればいい?

インプラントの被せ物が急に外れてしまっても、無理に自分で元の位置へ戻そうとしないようにしましょう。

取れた被せ物は紛失しないように保管し、できるだけ早く歯科医院へ連絡して対応することが大切です。

受診するまでは外れた部分で硬いものを噛むのを避け、なるべく負担をかけずに過ごしましょう。

 

外れた被せ物は捨てずに保管する

取れた被せ物は処分せず、歯科医院へ持っていけるように保管しておきましょう。

被せ物の状態や外れた原因によっては、再び使用できる場合があります。

汚れが気になっても、無理にこすったり、自分で削ったりする必要はありません。

紛失しないように清潔なケースや袋などに入れて、受診時に持参してください。

 

被せ物が外れた側で噛むのを控える

被せ物がなくなった部分には、インプラントの部品などが残っている可能性があります。

その部分で硬い食べ物などを噛むと、残っている部品に負担がかかったり、周囲の歯ぐきを傷つけたりする場合があります。

歯科医院を受診するまでは、できる範囲で反対側の歯を使って食事をし、外れた部分に強い力がかからないようにしましょう。

 

取れた被せ物を自分で戻してはいけない理由

外れた被せ物がきれいな状態でも、自分ではめ直すのは避けましょう。正しく固定できていないと、さまざまなトラブルにつながる可能性があります。

 

インプラントに負担がかかる

ネジのゆるみや破損が原因で外れている場合、無理に被せ物を戻すと、インプラントの部品を傷める可能性があります。

 

誤って飲み込むおそれがある

自分ではめ直した被せ物は、しっかり固定されていません。食事中や就寝中に再び外れ、誤って飲み込んだり、気道に入ったりする可能性があります。

 

噛み合わせがずれることがある

正しい位置に戻せていないと噛み合わせが変わり、インプラントや周囲の歯に余計な力がかかることがあります。

被せ物は歯科医院で状態を確認してから装着してもらいましょう。

 

市販の接着剤で付けてもいい?

外れた被せ物を瞬間接着剤などで付けるのは避けてください。

市販の接着剤は歯科治療用ではありません。また、接着剤が付着すると除去が必要になったり、被せ物を再利用できなくなったりする可能性があります。

一時的であっても自分で固定せず、外れた被せ物を保管して歯科医院へ相談しましょう。

 

被せ物が取れたまま放置するとどうなる?

 

痛みがなくても、被せ物が外れた状態をそのままにするのは避けましょう。

露出した部分に汚れがたまったり、歯ぐきや残っている部品に負担がかかったりする可能性があります。また、時間が経つことで、被せ物をそのまま付け直すことが難しくなる場合もあります。

症状がなくても、被せ物が取れたら早めに歯科医院へ相談しましょう。

 

被せ物が取れるのを防ぐには?

インプラントのトラブルを防ぐためには、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることが大切です。

メンテナンスでは、インプラント周囲の清掃状態だけでなく、被せ物やネジの状態、噛み合わせなども確認します。

歯ぎしりや食いしばりが強い場合には、インプラントへの負担を軽減するため、ナイトガードを使用することもあります。

「被せ物が少し動く」「噛んだときに違和感がある」といった変化に気づいたら、早めに歯科医院で確認してもらいましょう。

 

【まとめ】

インプラントの被せ物が取れたときは、自分で戻したり接着剤で固定したりせず、外れた被せ物を保管して歯科医院へ相談しましょう。

被せ物が外れる原因には、固定部分のゆるみや噛み合わせ、歯ぎしり・食いしばりなどが考えられます。

痛みがなくても放置せず、早めに状態を確認してもらうことが大切です。

また、インプラントを長く使うためにも、定期的にメンテナンスを受けましょう。

 

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