インプラントコラム
COLUMN
入れ歯で味がしにくい?インプラントで味覚を取り戻しましょう
22.11.28
「毎日食事を美味しく食べる」ことは生きていく上でとても大切です。
ただ、加齢や味覚障害などで味が感じにくい場合があります。
そして、入れ歯になった時に味が分かりにくいと感じる方もいるようです。
そこで今回は、入れ歯で味がしにくいのかとインプラントの特徴についてご紹介します。
【入れ歯は味がしにくい?】
・味蕾が隠れてしまう
味覚は年齢とともに衰えていきますが、入れ歯を入れると味覚が変わったと感じる方もいるようです。
これは、総入れ歯の場合、人工歯の部分だけを補うのではなく、粘膜部分も使って入れ歯を支えます。
味覚を感じる「味蕾」は舌に多くありますが、その部分だけでなく、頬や上あごの粘膜部分にも存在します。
上あごに総入れ歯をすると、粘膜部分の味蕾が隠れてしまい、味覚が感じにくいことがあるのです。
・入れ歯の材質の関係
また、入れ歯の材質によっても食べ物の感じ方が変わってきます。
保険の入れ歯は歯科用プラスチックの素材ですが、自費治療の入れ歯には金属製の入れ歯があります。
歯科用プラスチックに比べて熱を感じやすく、ご自分の歯の時に近い感覚で温度を感じることが可能です。
・かみ合わせの関係
そのほかには、かみ合わせが関係していることが考えられます。
入れ歯は新しくできて、すぐにぴったり合うわけではありません。
ご自分の口に合うように、何度か調整をしてぴったり合うようにするのです。
入れ歯が合っていないとしっかり噛むことができません。
そうすると、食べ物が上手くすりつぶすことができずにうま味を感じにくくなるためです。
入れ歯を作って、少し噛みにくくてもそのまま使っていませんか?
合わない入れ歯はかみ合わせだけでなく、味覚に影響を及ぼすことがあるのです。
【インプラントと味覚の関係】
インプラント手術をしても味覚が変わることはほとんどありません。
インプラント手術前は入れ歯を入れていた方は、しっかり噛みにくいことが多いのですが、インプラントを入れてしっかり噛めることで喜びを感じる方が多いです。
しっかり噛めるようになると、うま味も十分に感じることができ、食事を楽しめるようになります。
入れ歯の場合には、粘膜やほかの歯を支えにして入れ歯を維持するので、歯を失った部分の骨に刺激は伝わりません。
インプラントの場合には、あごの骨にインプラントを埋め込んでその部分を根の変わりにするため、あごの骨に刺激が伝わります。
そうすると、脳の刺激が伝わるため、「かむ感覚」として天然歯と同じように認識されやすいのです。
インプラントの大きなメリットは、ご自分の歯と同様に「しっかり噛める」ということです。
入れ歯とインプラントの比較
・噛む力
インプラントの大きなメリットは、ほかの歯に負担をかけることなく、天然歯と同じように噛めるようになることです。
入れ歯はほかの歯にばねをかけて使う「部分入れ歯」と粘膜で維持する「総入れ歯」があります。
部分入れ歯はほかの歯に負担をかけてしまいますし、噛む力が天然歯と比べると3~4割程度の力といわれています。
総入れ歯の場合には、歯がないため、ほかの歯に負担をかけることありません。
ただ、あごの骨に刺激が伝わらないので、天然歯がある時に比べるとあごの骨が痩せやすくなります。
そして、噛む力は天然歯と比べると1~2割程度になるといわれています。
インプラントは固定式のため安定感がある、取り外しの手間もありません。
・治療期間
治療期間は入れ歯の方が早く終わります。
インプラントはあごの骨に定着するまで3~6カ月程度待つ期間があります。
その間、毎週通うわけではなく、1カ月に1度など、お口の状態を確認させていただいてクリーニングをするために通院をお願いしています。
・審美性
部分入れ歯の場合には、金属のばねを使用するので、見た目が気になる方も少なくありません。総入れ歯の場合には、ばねがありませんが安定感が少なく、保険の総入れ歯は歯の部分に歯科用プラスチックを使用するため、時間が経過すると黄ばんだように変色することがあります。
インプラントはセラミックを使用できるため、透明感があり、経年変化でも黄ばんだように変色することはありません。
周りの歯となじんで、自然な被せ物を選択できます。
・費用
費用は、入れ歯は保険の中で製作ができるため、インプラントより費用を抑えることができます。
インプラントは、ほとんど保険が適応できないため、費用面で高くなります。
ただ、インプラントは医療費控除の対象になるため、確定申告をすると、税金が還付や控除されます。
また、医療用ローンやクレジットカードの分割払いで対応しているところが多く、支払いの負担を減らす工夫がされています。
・違和感
入れ歯は安定感が少なく、入れ歯がカタついてしまうことがあります。
また、入れ歯と歯ぐきの間に食べ物が挟まってしまうことも。
インプラントの場合には、あごの骨にインプラント体が定着するので、天然歯と同じような噛み心地で食事ができます。
【まとめ】
入れ歯とインプラントはそれぞれ特徴があります。
味覚が変わって食事が美味しく感じられない方は味蕾が隠れていたり、温度が感じにくいことが関係している可能性があります。
インプラントは、あごの骨に定着して歯の根の部分と同様に使用できるため、天然歯と同様にしっかり噛むことができます。
また、見た目もセラミックの歯を使用するので、透明感があり、変色せず、周りの歯になじんで自然な見た目を手に入れることができます。
当院では、インプラントの症例を数多く行っており、経験豊富なドクターがインプラント治療を担当いたします。
インプラントがしたい、インプラントが気になっているけれど、不安がある方などまずは一度カウンセリングでご相談ください。
患者さまのお口の状態とご希望によって、どのような治療がよいかご提案させていただきます。