基礎知識

インプラントのメリット・デメリットとは

19.01.11

インプラント治療を行う前に知っておきたいメリットとデメリット

メリットとデメリット

インプラント治療は、何らかの事情により歯を失ってしまった場合に、その機能を修復する治療として、最も天然歯に近い機能を再現できる方法です。ただし、どんな治療にもメリットがあればデメリットもあります。どんな症例にでも対応できる訳ではありませんし、ライフスタイルによっては難しい場合もあるでしょう。

インプラント治療によって得られるたくさんのメリット

「より天然歯に近い修復方法」と言われるインプラント治療。まずはこれによって得ることのできるさまざまなメリットをご紹介します。

メリット

美しい見た目の回復

入れ歯やブリッジの場合、継ぎ目や装置自体がどうしても人工物だと判ってしまう造りであったり、金属部分名地も目立つこともあります。インプラントの構造は人工歯と人工歯根からできているため、見た目に人工物だと目立ちにくく美しい修復が可能です。

天然歯と同じように噛める

インプラントは顎の骨に穴を開け、人工歯根を埋め込んで固定します。このためがたつきもなく安定感があり、入れ歯やブリッジ等に比べて固いものもしっかり噛むことができるのです。入れ歯が4割、ブリッジが8割の咬合力を回復するのに対し、インプラントは9割以上だとも言われています。

喪失歯の本数に関係なく治療できる

入れ歯やブリッジなどは、喪失歯の本数によって装置が作製できる制限がある場合もありますが、インプラントは1歯に対して1歯の修復のため、その制限はありません。また、全ての歯を失った、もしくはわずかな歯しか残っていないという方に、土台の本数を4本で全体の歯を補う装置を入れる「オールオン4」といったような、インプラントの技術を活用した画期的な装置もあります。

他の歯に負担をかけなくて済む

入れ歯やブリッジでの修復の場合、他の健康な歯を削ることになったり、噛む際に咬合圧を余計にかけることになる等、負担をかけることになってしまいます。インプラントは喪失した部分の歯を修復することにより、他の健康な歯に負担をかけることがありません。結果、他の歯の寿命を守ることにも繋がります。

装置の寿命が長い

インプラントを入れて10年経過した時点での装置の残存率は90%を超えています。中には何十年も問題なく使えているという方もおり、世界で最初にインプラントを入れた患者さんは、亡くなるまでの41年間インプラントを使ったという例もあります。

明るい笑顔で若さを保つことができる

入れ歯やブリッジは装置が目立つ場合に、笑うときに手で隠してしまったり、思うように口を開けることができないと言う方もいらっしゃいます。インプラントは自信をもって笑うことができますので、明るい表情になります。また、明るい表情は若々しく感じられる要素にもなります。

発音に支障をきたさない

入れ歯の場合、歯茎や舌などの粘膜に接するため、お口に違和感を感じやすいというデメリットがあります。お口の中はデリケートで、少しの違和感でも発音に影響を与えてしまう要素になります。インプラントは装置が粘膜を邪魔することはありませんので、発音に支障をきたすような不具合は心配いりません。

食事を美味しく感じることができる

食事を「おいしい」と感じるのは、舌が持つ味覚だけではありません。食べ物の固さや触感を感じることや、噛んだ時の圧力が歯根を通じて神経を伝い脳に刺激を与えることによって「おいしい」と感じることができるのです。入れ歯やブリッジでは、この触覚や神経伝達が無いため、食べた時に「おいしい」と感じる能力が低下してしまいますが、インプラントは人工歯根から顎の骨にしっかり伝達するため、天然歯と同じように味覚を感じる事ができます。

治療法の選択材料にデメリットも知っておきましょう

とても画期的で機能的な治療であるインプラントですが、どんなに素晴らしい治療でもデメリットを知らずに治療を受けることはNG。しっかり理解して治療に臨んで頂きたいと思います。

デメリット

外科的手術が必要となる

インプラント治療は、顎の骨にインプラント体(人工歯根)を埋め込むための外科的手術が必要になります。恐怖心の強い方や持病があり観血的手術を受けることが困難な方は、治療ができない場合もあります。

治療期間が長くかかる

インプラントを埋め込み、インプラント体が周辺組織や顎骨を結合するまで数カ月間仮歯の状態で過ごします。その後問題なくインプラント体が安定したら正式に人工歯を被せる流れです。通院頻度が沢山必要という訳ではありませんが、入れ歯やブリッジに比べれば、全ての治療が終わるまでに長期間を要することがほとんどです。

治療自体が難しい

インプラントは、歯科医師の治療技術において、知識や経験などがとても重要な治療です。そのため、全ての歯科医院でおこなわれている訳ではありませんし、歯科医院によって技術の差があることもあります。中にはインプラントの失敗に至ってしまうケースもありますので、歯科医院や使用するインプラント等の選択が非常に重要になります。

費用が高額になる

インプラント治療は保険適応外の治療のため、全額自己負担です。入れ歯やブリッジに比べるとかなり高額に感じる方も多いでしょう。最近ではとても安価なインプラントも広告されていることがありますが、インプラントの材質や性能、どのような保証になっているか等、きちんと理解した上で選択することをお勧めします。

術後のメンテナンスが必要

インプラントの寿命の長さは大きなメリットのひとつでもありますが、その長寿命のためには術後のメンテナンスを欠かさずおこなうことが条件となります。定期的に不具合が無いかどうか歯科医院で検診を受けたり、歯磨き指導やクリーニングを受けることが必要です。高齢の方や転勤族で通院が困難になる可能性があるという方は、通院が難しくなる可能性も考えなければなりません。

まとめ

インプラントには、これまで主流であった入れ歯やブリッジ治療には再現できないたくさんのメリットがあります。しかし100%天然歯と同じように回復できる訳ではありませんし、中にはデメリットにあったように適応が難しいとされた方もいらっしゃるでしょう。
インプラントを正しく理解し、治療を検討されている皆様が的確に治療法を選択できるよう参考にしていただければと思います。