お悩み

総入れ歯からインプラントに変更する時に本数を減らせるオールオン4とは?

21.06.13

総入れ歯を使用している方は、入れ歯は安定しなくてかみにくい、入れ歯が当たって痛いなどのストレスを感じている方も少なくありません。
しっかりとかめるインプラントだと、本数が多く費用も身体の負担も増えてしまうことがありました。
総入れ歯からインプラントに変更する時にインプラントの埋入角度を変えることで本数を減らしてできる『オールオン4』という方法がありますのでご紹介します。

総入れ歯をしている時の状態

総入れ歯は、歯が1本もない状態で入れ歯を入れる方法です。
歯ぐきだけを支えにするので、部分入れ歯より安定感が少なくカタカタしやすい可能性が高くなります。
合わない総入れ歯を使用していると歯ぐきの炎症が起きて痛みの原因になってしまいます。
そして合わない入れ歯をしていると、あごの骨がやせる原因になって口元にしわやたるみができてしまうことがあります。
あごの骨がやせると、その部分を支えにして入れ歯を使っているので、カタつきやすく、使いにくくなってしまいます。
また、インプラントをしたいと思ってもあごの骨が少なくなっていると支えが足りないので骨を増やす治療が必要になることもあります。

総入れ歯からインプラントにした時のメリット


 

消化しやすくなる

インプラントに変えると取り外しをしないので、しっかりとかむことができて食事が快適になります。
しっかりかむことができるようになると、食事を楽しむことができるだけでなく、消化を助ける効果が期待できるので、胃や大腸への負担を減らすことができます。
インプラント治療をするとストレスなくかむことができるようになりますし、毎日の食事で消化しやすくなることで全身の健康にもつながります。

しっかり固定ができる

総入れ歯の方はさまざまなストレスを抱えている方が多く、『食事でしっかりかむことができない』『しっかりと発音ができない』などの悩みを感じています。
入れ歯からインプラントにすると、入れ歯でかたつくこともなくしっかり固定ができるので、しっかりかんで食事を快適にできます。
また、総入れ歯は歯ぐきを覆うので今までと舌の動きや唇の動きなどが変わって発音しにくいことがあります。
取り外し式なので、安定せずに話しにくいこともあります。
徐々に慣れていくことが多いですが、インプラントはしっかりと固定して天然歯と同様の動きができるので、今までと同じように話すことができます。

入れ歯に比べてあごの骨が少なくなるのを防ぐ

総入れ歯になるとあごの骨に刺激が伝わりにくくなるので少しずつあごの骨が減ってしまいます。
インプラントはあごの骨にインプラントを埋入するので骨に刺激が伝わり、総入れ歯に比べてあごの骨が減るのを防ぐことができます。

 一般的なインプラント治療

一般的なインプラント治療は歯を失った本数と同程度の本数を埋め込んでいく方法でした。
この方法だと、総入れ歯の方の場合多くの本数を埋め込むので、手術や費用の負担が大きいものでした。
インプラントを受けたくても、身体の負担や費用面でハードルが高かったのですが最新の『オールオン4』はインプラントの本数を半分程度に減らして治療ができるようになりました。

オールオン4とは

インプラントの治療技術も進化していて4本のインプラントを支えする『オールオン4』という治療も出てきました。
オールオン4とは上の歯や下の歯がすべてない場合、4本のインプラントと支えにして、ブリッチで支えるインプラント治療です。
一般的なインプラントは天然歯と同じように真っすぐ埋め込みますが、オールオン4は骨が十分にある部分に斜めに埋入することで、かむ時にインプラントにかかる力を分散して安定してブリッチを支えることができます。
ただ、お口の状態によってはインプラントの本数を増加して治療することもありますので、治療計画の時にご相談くださいね。

オールオン4のメリット

骨造成の治療を回避できる可能性が高くなる

一般的には歯をすべて失って総入れ歯になった方は、あごの骨が少なくなっているケースが多く骨を再生する治療を広範囲で行う必要が多いです。
インプラントの本数が多いと費用が高くなることもあり、治療のハードルが上がってしまうことがありました。
オールオン4のメリットはインプラントの本数を少なくできることですが、あごの骨が多い部分を選んで斜めにインプラントを埋入できるので、骨造成の手術を回避できる可能性が高くなります。
そしてオールオン4にすると4本の歯で12本程度の歯をカバーすることができるようになりました。

入れ歯より安定感があり取り外す必要がない

インプラントはあごの骨に埋め込んで、人工歯を固定して支えることができるので入れ歯に比べて安定感があり、しっかりかむことができます。
また、入れ歯のように寝る時に取り外して洗浄する必要がなく、天然歯と同様に毎日のブラッシングでケアができます。
入れ歯のように洗浄剤で消毒をする必要もありません。

インプラント手術当日に仮歯まで入れることができる

従来のインプラント治療はあごの骨に定着するまでに個人差はありますが、数カ月程度の期間が必要でした。
その期間食事がしにくいことがデメリットでしたが、オールオン4の場合には手術当日に仮歯を入れることができるので、その日からやわらかいものであれば食事をすることができます。
あごの骨が少ない場合には手術日に固定式の仮歯を入れることが難しいこともありますので、手術前にご相談させていただきます。

オールオン4のデメリット

オールオン4の治療をできる歯科医院が限られている

インプラント治療をできる歯科医院は増えてきましたが、オールオン4を行っている歯科医院はまだ少ないのが現状です。
それは、オールオン4はインプラント治療の中でも4本で多くの被せ物を支えるので、しっかり角度や位置を決めないと負担がかかってしまいます。
そのため、オールオン4は高い技術と治療計画が求められるのです。
総入れ歯からインプラントにすると快適に食事が可能でしっかりとかむことができて、あごの骨が減少するのを予防ができます。
オールオン4では費用や負担を減らすことができるので、インプラントを躊躇している方にもおすすめの治療法です。