インプラントコラム
COLUMN
歯ぎしりからインプラントを守るナイトガードとは?
23.08.31
「朝起きた時、顎が重い……。」
「家族の方から歯ぎしりを指摘された……。」
そんなことはありませんか?
歯ぎしりは無意識にしていることが多く、いつの間にか顎や歯に負担をかけている場合があります。
また、インプラントをしている場合には、インプラント部分に強く当たっていると、インプラントのトラブルにつながってしまう場合も。
インプラントは噛み合わせが大切なので、歯ぎしりをしている場合には、インプラントや歯を保護することが大切です。
そこで今回は、歯ぎしりからインプラントを守る「ナイトガード」についてご紹介します。
歯ぎしりの4つの原因
歯ぎしりは、よい睡眠が取れないだけでなく、歯や顎に負担がかかってしまいます。
また、口周りの筋肉が緊張をしていると、肩こりや頭痛につながってしまうこともあり、お口だけでなく、さまざまな部分に負担がかかります。
- ストレス
歯ぎしりの原因の1つとして考えられるのが、「ストレス」です。
環境の変化や疲れなどがたまると、歯ぎしりで発散しているといわれています。
ただし、歯ぎしりは、歯が摩耗してしまったり、顎に負担をかけてしまったりするため、改善した方がよい悪習癖です。
- 歯並びの乱れ
かみ合わせの乱れで、強く当たっている部分やほかの歯より高くなっている部分は、歯ぎしりをしやすくなります。
今まで歯ぎしりをしていなかったのに、高い詰め物や被せ物をしたことで、歯ぎしりがしやすくなってしまう場合があります。
この場合には、詰め物や被せ物の高さを調整すると、歯ぎしりの改善が見込めます。
- 飲酒
眠りが浅い時に歯ぎしりは起こりやすいので、「飲酒」も歯ぎしりにつながりやすいです。
- スポーツなどの習慣
瞬発的に力がかかるスポーツは食いしばりをしていることがあり、その習慣が寝ている時に歯ぎしりになってしまっていることも。
スポーツをしている時はスポーツ用のマウスピースなどでガードしていても、寝ている時に歯ぎしりをしているとさまざまな負担がかかります。
そのため、寝ている時もナイトガードで対策をする必要があります。
歯ぎしりを予防するためには
・ストレスを軽減する
歯ぎしりにつながりやすいストレスを軽減することは、歯ぎしりの予防にとって有効ですが、なかなかストレスのない生活を送ることは難しいと思います。
そのため、自分なりのストレスの発散のしかたを見つけて、ストレスが軽減できるようにすることをおすすめします。
適度な運動やゆったりとした休養はストレスを発散しやすくなります。
また、お風呂にゆったりつかる、読書をしてリラックスするなどご自分が心地よいと思う方法を見つけてストレスを緩和してください。
・良質な睡眠を確保する
寝ている時の姿勢も良質な睡眠に関係してくるため、うつ伏せや横向きなど負担にかかりにくい姿勢は控えましょう。
また、枕の高さも合っていないと舌が落ちやすくなるため、高すぎる枕は使わないようにしましょう。
歯ぎしりから歯を守るにはナイトガードが必要
ナイトガードとは、歯ぎしりから歯を守るために、厚みのあるマウスピースです。
ホワイトニングやマウスピース矯正用のマウスピースは薄めですが、歯ぎしりから歯を守るためには、厚みが必要です。
また、上顎だけに装着することが多く、下顎は動くため、上顎の方が調整しやすいことがあります。
ナイトガードのメリット
- 歯ぎしりでかかる力を分散する
歯ぎしりをしていると、強く当たってしまう部分に負担がかかったり、欠けたりする場合があります。
特に奥歯に力がかかりやすく、すり減りなどにもつながってしまいます。
ナイトガードは、歯の全体を覆うため、一部に力がかからないように歯全体に力を分散することが可能です。
- 本来のかみ合わせになるように調整ができる
歯ぎしりをする原因の1つに歯並びの乱れがありますが、そのため、かみ合わせが合っていないことが考えられます。
かみ合わせが合っていないと、食事をした時にも負担がかかってしまうため、早めに改善が必要です。
ナイトガードを毎日使用することで、かみ合わせを調整していくことも可能です。
ナイトガードで正しい位置に噛むように、調整すると、かみ合わせを理想的な位置に誘導していきます。
ナイトガードのデメリット
- 費用がかかる
ナイトガードを製作するために5000円程度の費用がかかります。
また、使用してかみ合わせなどに問題がないか確認をするために数回通院が必要になる場合があります。
また、歯ぎしりの程度や使用している素材にもよりますが、1~3年程度で穴が開いてしまうことがあります。
その場合には、再度型取りをしてマウスピースを作りなおす必要があるため、その時に製作費がかかります。
- 装着した時に違和感がある
ナイトガードを装着し始めた時には、厚みや装着感が気になることがあります。
継続して装着していると、気にならなくなってきますが、慣れるまで違和感を覚えることはあります。
インプラントをした時にかみ合わせが大切な理由
インプラントと天然歯は、構造が異なります。
入れ歯やブリッジに比べると、インプラントと天然歯は似ている構造ですが、インプラントには「歯根膜」というクッションの役割をしている膜がありません。
この歯根膜は、食べ物などを噛んだ時に衝撃を吸収する働きがあるのですが、インプラントにはその働きがないため、ダイレクトに衝撃が伝わってしまいます。
そのため、インプラントのかみ合わせは大切で、強い力でインプラント部分に力がかからないようにかみ合わせを調整します。
ただし、寝ている時に歯ぎしりで、インプラント部分に強い力がかかり続けるとインプラントに負担がかかってしまい、インプラントがぐらぐらする原因になってしまうことも。
定期的にメンテナンスを受けていれば、不具合になる前にかみ合わせに負担が出ていることを気づくことができます。
そのため、メンテナンスは指定された期間に定期的に受けて、インプラントと清潔なお口の環境を維持しましょう。
歯ぎしりは当院へご相談ください
歯ぎしりをしているとさまざまな不具合が出てきます。
歯や顎に負担になるだけでなく、肩こりや頭痛を引き起こしてしまうことも。
また、良質な睡眠が取れずに集中力が低下するなど、デメリットが多くあります。
国際デンタルクリニック札幌では、歯ぎしりの治療にも対応していますので、お気軽にご相談ください。