インプラントコラム
COLUMN
インプラントは自由診療だけ?保険適用になる条件とは
23.09.30
インプラントはほとんどが自由診療です。
一定の条件を満たすと保険適用になりますが、その条件は特殊な症例にしか対応していません。
一般的なむし歯や歯周病で歯を失ったケースでは、保険が適用にはならず自由診療になります。
ただし、インプラントは確定申告をすると医療費控除の対象になりますので、費用の負担を軽減できます。
そこで今回は、インプラントで保険適用になるケースについて詳しくご紹介します。
保険診療と自由診療とは
・保険診療
健康保険に加入していると受けられる制度で、保険を適用して治療を受けることが可能です。
費用負担は、年齢などによって異なる場合がありますが、保険証を提示することで1~3割の負担で治療を受けることができるため、患者さまの費用の負担軽減になります。
また、健康保険で治療できる治療法や材料なども細かく決まっているため、どの医療機関を受診しても同様の治療を受けることができます。
歯医者で受診する場合には、むし歯や歯周病などが対象になり、入れ歯やブリッジが適用になります。
保険の適用の範囲では、必要最低原の健康を維持するための治療に対応しています。
・自由診療
自由診療は、保険の範囲では対応していない材料や治療法も選択できるため、審美性や機能性を兼ね備えた治療が可能です。
ただし、保険が適用にならないため、患者さまの全額自己負担になり、費用が高くなる傾向になります。
歯医者の自由診療は被せ物ではセラミックなどが該当して、透明感があり、自然な見た目と金属を使用しないため、金属アレルギーの心配がありません。
また、経年変化でも変色しないため、長期間自然な見た目を維持できます。
インプラントもほとんどが自由診療になり、天然歯のような噛み心地や透明感のある自然な見た目を手に入れることができ、ほかの歯に負担をかけないメリットの多い治療です。
インプラントが保険適用になる条件
- 先天的な原因
インプラントは保険適用になる条件は、生まれつきあごの骨が3分の1以上失っていたり、あごの骨が変形したりしている場合が適用になります。
また、先天的に4歯以上連続で欠損している場合も保険が適用になります。
この場合、入れ歯やブリッジなどでは安定することが難しいため、保険が適用になります。
先天的な理由が原因の場合、若いうちに治療が必要なため、ほかの歯に負担がかかることを避けるため、保険が適用になり、インプラント治療が可能です。
しかし、一般的にこの条件を満たしている症例はほとんどなく、保険が適用されるケースは少ないといえます。
- 後天的な原因
顎骨骨髄炎や腫瘍などの手術であごの骨が3分の1以上失った場合にも保険が適用になります。また、交通事故などであごの骨が3分の1以上失った場合も入れ歯やブリッジでは安定させることが難しいため、保険が適用になります。
ただし、保険が適用になる条件は細かく定められているため、該当するか相談した方がよいでしょう。
保険適用でインプラント治療が受けられる医療機関
保険適用でインプラント治療を受ける場合には、医療機関についても条件があり、どの医療機関でも対応しているわけではありません。
その条件を満たすには、大きな大学病院などの医療機関の歯科・口腔外科になります。
・当直体制が整っていること
・歯科または口腔外科を標榜していること
・当該診療科に係る5年以上の経験者及び当該療養の3年以上の経験を持つ常勤の歯科医師が2名以上配置されていること
・医療機器の保守管理及び医薬品の安全管理のための耐性が整備されていること
インプラントの治療費用を抑えるためには
インプラントは、むし歯や歯周病などで歯を失った場合保険適用にはならず、ほとんどの方が自由診療になります。
インプラントはメリットの多い治療ですが、保険が適用にならないため、費用が高額になってしまいます。
少しでもインプラント治療の費用の負担を軽減するために「医療費控除」があります。
医療費控除とは?
医療費控除とは、1年間の医療費の合計が10万円以上(年収200万円以下の方は5%)超えた場合、確定申告をすることで支払った医療費の一部が還付される制度です。
インプラント治療は、多くの場合10万円以上超える治療なので、医療費控除を活用すると費用を抑えることが可能です。
ただし、医療費を支払っただけでは医療費控除の対象になりませんので、確定申告が必要です。
サラリーマンの方は通常は確定申告の必要がありませんが、医療費控除を受けるためにはこの手続きが必要です。
医療費控除の手続きに必要なもの
・医療費控除の明細書
・医療通知書
・本人確認書類
・確定申告書
※医療費の領収書の添付は2017年から必要が無くなりましたが、5年間保存する必要があります。
医療費控除の申告期間は確定申告の期間と同じく毎年2月16日~3月15日までです。
ただし、医療費控除だけを申告する還付申告の場合には、5年間さかのぼって申告することが可能です。
デンタルローン
歯科治療に使用することが決められていますが、デンタルローンはほかのフリーローンに比べて金利を抑えることができます。
また、クレジットカード払いの場合には、回数の制限がありますが、デンタルローンはクレジットカードに比べて回数の制限がゆるくなる場合が多いでしょう。
また、クレジットカードの金利は信販会社によっても異なりますが、15%程度のことが多く、デンタルローンは5%程度が多いため、金利の負担を軽減できます。
ただし、審査が通った時にのみ契約することができます。
デンタルローンは歯科医院で対応していることが多く、金融機関に直接足を運ばなくても歯科医院で審査や契約をすることが多いので、仕事で忙しい方も契約しやすいローンです。
【まとめ】
インプラントのほとんどは保険が適用にならない自由診療です。
メリットが多いインプラントですが、費用が高額になるため、躊躇している方もいるのではないでしょうか。
ただし、インプラントは医療費控除の対象になりますし、デンタルローンなども活用して分割払いにもできますので、費用の負担が気になっている方はぜひ1度ご相談ください。