基礎知識

歯を失わないためにできる6つのこと

24.03.31

「大切な歯をいつまでも健康に保ちたい」

ご自分の歯でしっかり噛んで食事ができることは、当たり前のようにそうではありません。

歯は失ってみて初めてその大切さに気付くといわれています。

大切な歯を健康な状態で維持するためには、生活習慣の中で取り入れていただきたいことがあります。

そこで今回は、歯を失わないためにできることについて詳しくご紹介します。

 

歯を失う原因第1位の歯周病と第2位のむし歯

 

歯を失う原因第1位は歯周病です。

歯周病は、歯垢の中にひそんでいる「歯周病菌」が引き起こす細菌感染症です。

そのため、歯垢が残っていると細菌が増殖しやすくなり、歯周病が悪化します。

歯周病を予防するためには、「歯垢」を除去することが大切です。

ただし、毎日の歯磨きをしていても、細かい汚れが残ってしまうことも少なくありません。

そのため、毎日のセルフケアに加えて、歯医者で定期的に行うプロフェッショナルケアが大切です。

 

また、歯を失う原因第2位はむし歯です。

むし歯も細菌感染症ですが、糖分を栄養にしてむし歯菌が酸を発生して、歯を溶かします

ただ、お口の中の唾液には、歯を修復する「再石灰化」の働きがあるので、酸がカルシウムやリンを溶かしても再石灰化の働きで元通りに戻します。

しかし、頻繁に糖分がある状態が続くと再石灰化が追い付かず、むし歯が進行して歯に穴が開いてしまうのです。

 

歯を失わないためにできる6つのこと

 

インプラント歯周炎を予防するには

歯周病予防

  • 歯周病予防のための毎日のケアとは

 

毎日歯ブラシで磨いていても、苦手な部分などに汚れが残ってしまいがちです。

掃除機だけでは汚れお落とし切れないように、歯ブラシだけでなく、デンタルケアグッズも併用しましょう。

歯と歯の間の汚れには、「デンタルフロス」や「歯間ブラシ」を使って汚れを落とします。

歯と歯のすき間に応じて、すき間が少ない場合にはデンタルフロスを使用して、すき間が大きい時には、歯間ブラシを使用しましょう。

歯間ブラシはサイズが多き過ぎる物を使うと歯ぐきを傷つけてしまう場合があります。

歯間ブラシのサイズ選びに迷ったら、お気軽にご相談ください。

 

  • 定期的なプロフェッショナルケアとは

 

毎日歯磨きをしていても、細かい部分や苦手な部分に汚れが残ってしまうため、定期的な検診のクリーニングでこの汚れを除去します。

汚れが着いている部分は、その部分の汚れの落とし方もお伝えし、セルフケアに役立てていただきます。

 

プロフェッショナルケアでクリーニングをすると、歯がつるつるになるため、汚れが着きにくくなります。

その状態を維持できるように、毎日のセルフケアを頑張りましょう。

 

むし歯予防

むし歯は、歯垢の中にひそんでいる「むし歯菌」が糖分を栄養にして酸を作りだします。

 

  • 丁寧な歯磨きでむし歯菌を減少させる

 

むし歯菌は歯垢の中にひそんでいるため、むし歯菌を減少させるために、丁寧な歯磨きで歯垢を除去することが大切です。

歯垢はべたべたして粘着性があるため、うがいだけでは落とすことができません。

細かくブラッシングして、汚れを落としましょう。

歯磨きの仕方が分からない時には、定期検診の際に相談していただけると、患者さまに合わせた歯磨きの仕方やデンタルケアグッズの使い方や選び方をお伝えすることができます。

 

  • 糖質を多く含む食品を頻繁に摂取しない

 

おやつの含まれる糖分は、むし歯菌が酸を発生させる時の栄養になります。

唾液の再石灰化の働きで、歯を修復しますが、頻繁に糖分がある状態では再石灰化が追い付きません。

その結果、酸が歯を溶かしてしまい、むし歯が進行してしまいます。

 

むし歯を予防するためには、おやつの時間を決めて、食べた後は歯磨きするようにしましょう。

 

  • フッ素で歯の質を強くする

 

フッ素には、「むし歯菌を抑制する働き」「再石灰化を促進する働き」「歯の質を強くする」3つの働きがあります。

これらの働きで、むし歯予防を期待できます。

歯科で塗布するフッ素は、濃度が高いので、3ヶ月程度効果が見込めます。

歯磨き粉などで配合されているフッ素は、毎日使用ができますが、一番濃度が高い物が1450ppm程度です。

濃度が高い方がフッ素の効果があるといわれているので、歯磨き粉選びの参考にして「みてくださいね。

 

  • 歯並びを整える

 

歯並びがガタガタしていると、その部分に汚れが残りやすくなり、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。

歯並びが悪いと、見た目を気にするケースが多いですが、噛み合わせのバランスも崩れてしまうため、機能的に改善した方が良い状態です。

 

噛み合わせのバランスが崩れると、口周りが緊張するので、首こりや肩こり、頭痛などにつながってしまうことも。

これらを咬合関連痛と呼び、お口の中の不調だけでなく、全身に不調につながる場合があります。

 

歯並びを整えると、見た目の審美性はもちろん、歯ブラシが当たりやすくなるため、むし歯や歯周病のリスクを軽減できます。

 

歯並びは自然にキレイに整うことがないので、矯正治療が必要です。

矯正治療は、患者さまのお口の状態に応じて、適用できる治療方法も異なりますので、ご希望の方は矯正のクリニックに相談してみましょう。

 

もし歯を失ってしまった場合には?

 

予防やケアをしていても、歯を失ってしまった場合には、「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」に3つがあります。

ブリッジと入れ歯は一般的な歯医者で対応していますが、インプラントは対応している歯医者が限られています。

 

インプラントは、ほかの歯に負担をかけることなく、天然歯のような噛み心地を実感していただける治療です。

メリットも多い治療なので、多くの方に選ばれるようになってきました。

当院では、インプラントに力を入れていますので、インプラントをご希望の方はお気軽にご相談ください

 

【まとめ】

歯を失わないようにするためには、汚れの中にひそむ歯周病菌やむし歯菌を取り除くことが大切です。

そのためには、毎日のセルフケアを行い、定期的にプロフェッショナルケアも受けましょう。

また、フッ素塗布は歯を強くする働きがあるので、おすすめです。

歯並びを整える矯正も、お口の環境を改善するために有効な方法なので、気になる方は矯正のクリニックに相談してみましょう。

 

これらの対策をしても、歯を失ってしまった場合にはインプラント治療もご検討ください。

当院は、インプラントの症例も数多くありますので、お気軽にご相談ください。